Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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正月と人生
「わたしの随想集」「私の人生随想」「きのう きょう」(池田大作全集第19…
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現代人の最大の不幸は、こうして、自分自身というものを冷静にみつめ、人生をみずからのつくる作品として、これに主体的にかかわりあうゆとりを失ってしまうことにあると私は考える。
そして、自分をつくる手も頭脳も、自分自身ではなく、社会であり企業であり、学校の教師であるかのように錯覚してしまった。いや、たんなる錯覚ではない。実際問題、この最も貴重な、かけがえのない権利を、多くの現代人はさまざまな権力や機構に売り渡してさえいるようにみえる。
たしかに統計上は、少しは寿命は延びた。だからといって、たいして長くもない人生である。まして、いつ突如として終幕がやってくるかもしれない人生であってみれば、いっそ、だれかにゆだねてしまったほうが気楽なのかもしれない。しかし、自己というものをそれなりに築き、磨きあげ、完成しようという気持ちをもつことは、人間として欠いてはならない、基本的なものではないだろうか。
ともあれ、新しい年の初めにあたって、自分らしい、人間としての生き方といったことに想いを凝らすのも、その意義は決して小さくはあるまい。
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