Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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不退の戦い  

「随筆 人間革命」「私の履歴書」「つれずれ随想」(池田大作全集第22巻)

前後
4  次元は異なるが、日蓮大聖人の御一生もまた、戦いに次ぐ戦いの連続であられた。「大兵を・をこして二十余年なり、日蓮一度もしりぞく心なし」「賢者はよろこび愚者は退く」などの御遺文に見られるように、不退の御生涯であられた。
 権力によって、いままさに首を斬られようとするときも、時の最高権力者に向かって「あらをもしろや平左衛門尉が・ものにくるうを見よ、とのばら但今日本国の柱をたをす」と師子吼され、一歩も退こうとされなかった。
 私は、日蓮大聖人が身をもって示された不退の戦いのなかに、大乗仏教の精神の精髄が脈打っていると信じている。それはまた、人間としての尊極の生き方であるといってよい。
 ひとたび決めた道を、生涯貫く人生ほど尊いものはない。時流に合わせて右顧左眄する人生の末路はみじめなものであろう。その轍を踏まないためには、つねの戦いを忘れてはなるまい。まことに、真実の人生とは不退の戦いの異名である。

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