Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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六匹と一本の柱  

「随筆 人間革命」「私の履歴書」「つれずれ随想」(池田大作全集第22巻)

前後
3  私の恩師は酒を好んだが、「酒は飲んでも“下郎の酒”は飲んではいけない」と、つねに厳しく言われていた。“下郎”というと言葉は悪いが、要は酒に飲まれるなとの戒めであった。
 お金の場合もそうであろう。哲人ベーコンは「カネはよい召使いだが、場合によっては悪い主人でもある」(梶山健訳)と言っている。
 金や栄誉という「悪い主人」にこき使われる日々では、どんな王侯貴族のような生活をしていても、心の中には寒風が吹き荒れている。そうではなく、自分自身が、みずからの生活の「主人」でなくてはなるまい。言葉を換えれば、真の意味で己に勝つということでもある。それにはどうすればよいのかを、一人ひとりが、社会全体が、真剣に考えなければならないときにきているように痛感されてならない。

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