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日蓮大聖人・池田大作

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はしがき  

「随筆 人間革命」「私の履歴書」「つれずれ随想」(池田大作全集第22巻)

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1  この『つれづれ随想──わたしの説話抄』は、潮出版社の『婦人と暮し』誌上に、昭和五十三年(一九七八年)三月号より五十六年(一九八一年)六月号まで連載したものである。このたび、潮出版社の要請もあり、ここに上梓することになった。
 まことに日々多忙の連続のため、車中での口述やテープレコーダーでの吹き込み等々といったぐあいで、推敲のいとまもなく、そのまま雑誌に掲載となってしまったときが多かった。いま振り返ってみると、あまりにも拙文で、汗顔のいたりであり、読者の皆さんにも申し訳なく思っているしだいである。そこで、いささか文体も整えさせていただき、加筆もさせていただき、一書として残しても恥ずかしくないように、努力はしたつもりである。
 なお、私は信仰者として、インドの釈尊の膨大なる説話集のなかから、いくつかを取り出し、これを現代生活に交流・展開させながら、わかりやすく収めさせていただいた。
 ともかく、文を書くことは、心の散漫を、一つの自身の思想の統一性へと、進歩させゆく歩みにつながっていくことを、私は信条としている一人である。よって、作家でもなければ、学者でもない、無数の庶民を対象にしながら生き抜いている一人の庶民のリーダーの思想として、受け取っていただければ幸甚である。
 昭和五十六年四月二十日 聖教新聞創刊三十周年の日に 池田 大作

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