Nichiren・Ikeda
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ロシアの美術・仏教の死生観 池田大作
「四季の雁書」井上靖(池田大作全集第17巻)
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9 そのためには、やはり相互の信頼しかないように思います。信頼という自他の融合関係を取り戻すしかないでしょう。仏法において″信″が第一義に置かれているのも、人間の生命と生命の融合は相互の信頼がその要諦であることを適切に物語っています。
生者との真の対話は、お互いが深い信頼の絆に立って、それぞれの生命を昂揚させる触発の出会いがあって成立するように思います。
以前、おめにかかった折、お話し下さった年来の構想であられる「千利休」にいよいよ筆を執られるとのこと、日本人の魂にとって重い主題に挑まれる井上さんの人間観察、その文学的な結晶に心から私たちは期待しています。どうか良いお歳をお迎え下さい。
春待月十五日