Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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注解  

「生命と仏法を語る」(池田大作全集第11)

前後
2  か行
 ガリレオ力学
 ルネサンス末期のイタリアの天文学者・物理学者・哲学者ガリレオの提唱した力学のこと。彼の力学の中心問題は、アリストテレス流の運動の原因の探究ではなく、慣性の法則、真空中の弾道などのような運動の数学的記述にあり、分析と合成との経験的・実証的方法を用いる近代科学の方法論の端緒を開いた。彼は力学上の諸法則の発見、望遠鏡の発明による天体の研究など、功績が多い。近代科学の父といわれる。
 観心
 教相に対する語。己心を観ずることで、心を対境として思索し明らかに見ていくこと。教相が仏の教説の理論的究明をさすのに対し、観心とは教相の肝要、奥底を己心に観じていく実践修行をいう。
 帰納
 いくつかの具体的事例から、一般的な命題、法則を推理し、または導き出すこと。演繹に対する語。
 記別
 仏が弟子の未来の成仏を明らかにすること。仏が弟子にこれを授けることを授記という。
 経釈】経と釈。経とは仏の所説の書、釈とはその経文を人師が解釈したもの。
 鳩摩羅什
 「羅什三蔵」の項参照。
 外用
 外にあらわれる働きのこと。内証に対する語。仏、菩薩が迷える人々を救うために、いろいろと姿をかえて出現する外面の姿をいう。
 玄奘
 (602~664) 中国唐代初期の僧、法相宗の開祖。西域、インドの大旅行家、多くの経典の翻訳家として有名。著書に『大唐西域記』(十二巻)がある。この書物に基づいて後世、『西遊記』が作られた。
 現世安穏・後生善処
 「現世安穏にして後に善処に生ず」と読む。法華経薬草喩品第五の文。妙法を聞いて信ずる人は現世では安穏な生活をし、来世には善処に生まれ妙法を受持することができるということ。
 
 現在や未来にもたらされる結果を決める原因となる過去における自分のすべての所作。業因ともいう。仏法では、善悪の業は因果の道理によって後にかならずその結果を生むと説く。善悪に分けて善業と悪業がある。
 五濁悪世
 生命の濁りの諸相が盛んな悪い世の中のこと。五濁とは、劫濁・衆生濁・煩悩濁・見濁・命濁のこと。正像末の三時のなかで末法の時代をいう。
3  さ行
 サリドマイド
 一九五六年にコンテルガンの商品名で市販された催眠薬。ヘミー・グリュネンタール社(西ドイツ)で開発された。日本では、イソミンの名で販売された。この薬は妊娠初期の人が服用するとアザラシ肢症などの奇形児を生ずることが判明し、現在は市販を停止されている。世界的に問題になった。
 三毒
 (貪瞋癡)善根を毒する三つの煩悩で、三根ともいう。①貪とは貪欲・貪愛のようにむさぼり愛すること。②瞋とは瞋恚・いかりのこと。③癡とは愚癡・無知・おろかなこと。
 示同凡夫
 「じどうぼんぷ」とも読む。仏が凡夫(凡人、普通の人)と同じ姿を示すこと。
 慈悲
 一切衆生を慈しみ憐むこと。「大慈は一切衆生に楽を与え(与楽)、大悲は一切衆生の苦を抜く(抜苦)」(『大智度論』)とあるごとく、慈悲とは抜苦与楽を意味する。
 迹門
 法華経二十八品のうち、前半の序品第一から安楽行品第十四までのこと。本門に対する語で、迹門は池水に映る月影に、本門は天の月そのものに譬えられる。(本門の項参照)
 娑婆即寂光
 人間の住む娑婆世界がそのまま寂光土であること。娑婆とは凡夫の住む世界、寂光とは寂光土、すなわち仏国土のこと。心が清らかになれば、住む世界も清らかになり、正報(主体)としての衆生の開悟によって依報(環境世界)の娑婆世界が即寂光土と変革されることをいう。
 舎利弗
 釈尊十大弟子の一人。仏説の真意をよく理解したので智慧第一といわれた。梵語シャーリプトラの音写で、舎利弗多、舎利子とも書き、訳して身子ともいう。
 受持即観心
 日蓮大聖人の仏法における修行の究極を述べた語。すなわち御本尊を受持することそれ自体が成仏(観心)の極理であることをいう。
 寿量品
 法華経巻六如来寿量品第十六の略。釈尊の本地久遠実成をあかした重要な品。その文底には、日蓮大聖人こそ末法の御本仏であり、南無妙法蓮華経のみが一切衆生を救済できる唯一の法であることが説かれている。
 成住壊空
 成劫・住劫・壊劫・空劫の四劫のこと。宇宙、生命その他いっさいのものの生滅流転をあらわす。成劫は成立、形成する期間、住劫は安定期間、壊劫は壊滅していく期間、空劫は壊滅が終わり消滅して空となる期間をいう。そしてまた成・住・壊・空を繰りかえすのである。
 小頭症
 頭蓋が先天的に異常に小さい症状。脳の発育が悪く、一般には精神の発育の遅れや脳性麻痺を伴う。またけいれん発作を伴うことが多い。
 正法
 三時(正法・像法・末法)の一つ。釈尊の教えが正しく行われる時期のこと。一応、正法の年限は釈尊滅後千年間といわれているが、種々の異説がある。
 声聞
 声を聞く者の意で、十界のうちの二乗(声聞・縁覚)の一つ。すなわち仏の声教を聞いて解悟する出家の弟子のこと。元来、仏弟子を意味したが、自利のみを求める小乗の修行者との意もふくむ。
 常楽我浄
 仏の境地にそなわる四つの徳のこと。常徳は仏の境地が永遠に不変不改であることをあらわし、楽徳とは無上の安楽を意味し、我徳とは生命が自由自在で他からの束縛を受けないことであり、浄徳は煩悩のけがれなき清浄な状態をいう。また衆生も本来仏性をそなえているので、一切衆生の生命にそなわっている本来の徳ともいえる。
 生老病死
 人の一生における避けることのできない根本的な四種の苦しみのこと。①生苦(生まれ出る苦しみ)②老苦(年老いていく苦しみ)③病苦(病気による苦しみ)④死苦(死ぬときにおこる種々の苦しみ)。
 白子
 「しらこ」とも読む。アルビノともいう。動植物で先天的にメラニン色素や葉緑素などの色素を欠いて、多くは白色となった個体のこと。
 人生地理学
 地理学書(一巻)。創価学会初代会長牧口常三郎著。明治三十六年(一九〇三年)十月十二日発行。日本の地理学研究の方向に画期的な変化をあたえたといわれる労作。本書の特徴は、人間生活と地理との関係を観察して、そこに因果の法則を見いだそうとした点にある。
 深層心理学
 十九世紀の終わりころから、フロイト、アードラー、ユングらによって提唱された心理学。人間は意識しうる心的過程だけではなくて広大な無意識の部分をもつことを唱え、この無意識を研究する心理学のこと。
 水頭症
 生後数カ月たつころから、頭の中に多量の水(脳脊髄液)がたまり頭が大きくなる病気。症状としては、精神発達遅滞、運動障害、けいれん発作等がおこる。
 生命操作
 現代医学の発達がもたらした生命の誕生の分野における人工的操作のこと。たとえば、人工受精、精子銀行など。これらは、一方では子供をもうけることのできない夫婦にとっては朗報といえるが、もう一方では、生命倫理の立場から問題をなげかけている。
 染色体
 動物や植物の細胞の核内に存在し、生物の遺伝を支配している棒状の構造物。細胞の静止期には見ることができないが、細胞核が分裂するときにあらわれる。塩基性色素に染まりやすいため、この名がつけられた。染色体上に遺伝子の本体であるDNAが存在することがわかり、遺伝情報の担い手であるとされる。
 創価教育学体系
 教育者でもある牧口常三郎創価学会初代会長が提唱した実践的教育学説の集大成。昭和五年(一九三〇年)冨山房から出版。
 像法
 三時(正法・像法・末法)の第二にあたる。年限は釈尊滅後一千年から二千年間の千年間をさす。教(教え)、行(修行)の二法はあるが、証(果)の得られなくなった時期をいう。
 素粒子論
 素粒子の性質や構造、素粒子間の相互作用などについて研究する学問とその理論をいう。日本の研究者ではノーベル賞を受賞した湯川秀樹、朝永振一郎博士(二人とも故人)が有名。
4  た行
 大乗仏教
 小乗仏教に対する語。大乗とは大きな乗りもののことで、小乗(小さな乗りもの)よりも多くの人々を迷いの此岸から悟りの彼岸に至らせることをいう。小乗教が声聞・縁覚を理想として阿羅漢果を得させることを目的としたのに対し、大乗教では利他の菩薩道を説き、一切衆生を成仏させることを目的とする。
 大脳生理学
 人間の精神活動をつかさどるといわれる大脳を生理学的なアプローチから研究する学問。これまでに、大脳皮質、大脳辺縁系の働き、言語活動の領域等明らかにされてきたが、まだ未知の分野が少なくない。
 提婆達多
 釈尊の弟子となりながら退転して、逆罪を犯し、釈尊を迫害した悪比丘。また阿闍世王をそそのかして、その父王を殺させ、釈尊に敵対させたが、後に阿闍世王は釈尊に帰依し、提婆達多は生きながら地獄に堕ちたといわれる。しかし、釈尊が過去世に修行中、阿私仙人として釈尊の善知識となったのが提婆達多であったとされ、成仏の記別を与えられ、悪人成仏の例とされている。
 ダウン症
 俗に蒙古症ともいう。イギリスの内科医ダウンが記載した先天性痴呆の一種。頭蓋は小さく、目尻が上がり、独特の顔つきである。一般に精神遅滞と発育障害が伴い、感染症にかかりやすく、短命であることが多い。
 中国敦煌展
 東京富士美術館(八王子)などで一九八五年秋から翌年春にわたって開催された。敦煌からの出土文物と莫高窟の壁画模写絵、それに『法華経』写本などを展示。なかには、二千年以上も昔の前漢代の麻紙・絹織物・木簡など、学術的にも貴重な文物が数多く含まれ、中国から海外に出されるのは初めてのことで、話題を呼んだ。
 DNA
 デオキシリボ核酸の略称。遺伝子の本体をなすもので、おもに細胞核のなかにあり、生物が生きていくうえでの重要な遺伝情報を保持、発現する役割を担っている物質。二重らせん構造をもつ。
 伝教
 (767~822) 平安初期、日本天台宗の開祖、最澄のこと。著書に『法華秀句』『守護国界章』など。
 天台
 (538~597) 中国南北朝・隋代の天台宗の開祖。智者大師ともいう。中国の南三北七の十師を破り、五時八教の教判を立てて迹門の法華経を中国にひろめた。主著に法華三大部である『法華玄義』『法華文句』『摩訶止観』など。
 天地創造説
 天地、宇宙また万物は絶対神あるいは神的英雄によって創造されたとする説。『旧約聖書』創世記によると、神は混沌から、光と闇、水と天、陸と植物、太陽と月と星、魚と鳥、獣と人間を六日間でつくり、七日目は安息の日としたという。この天地創造の神話は、キリスト教、ユダヤ教的世界観の基本をなした。
 戸田城聖
 (1900~1958) 創価学会第二代会長。石川県に生まれ、北海道で少年時代をすごす。その後、上京し、創価学会初代会長牧口常三郎に師事し、ともに創価教育学会(創価学会の前身)を設立。戦時中、治安維持法違反で牧口会長とともに投獄される。牧口会長は獄死し、戸田は二年間の獄中生活をおくる。戦後、創価学会の発展につくす。主著に『推理式指導算術』『戸田城聖全集』など。
5  な行
 日寛上人
 (1665~1726)大石寺第二十六世の法主。御書五大部の文段、六巻抄の著作をはじめとする教学の興隆等に尽力。
 日亨上人
 (1867~1957)大石寺第五十九世の法主。編著書に創価学会版『新編日蓮大聖人御書全集』など。  
 日淳上人
 (1898~1959)大石寺第六十五世の法主。明治三十一年(一八九八年)長野県に生まれる。「御開山日興上人の昔にかえれ」を叫び、宗制の改正、教学の振興等をはかった。『大白蓮華』等の雑誌や『聖教新聞』等に掲載されている論文、説法、破折等は多く、一周忌を期して『日淳上人全集』として出版されている。
 日興上人
 (1246~1333)大石寺開山。第二祖。白蓮阿闍梨と号す。日蓮大聖人が武蔵国(東京都)池上で御入滅になるまで二十四年間常随給仕し、大聖人より付嘱を受けられている。
 新渡戸稲造
 (1862~1933)岩手県生まれ。思想家、農業経済学者。教育者でもある。札幌農学校(北大)卒、東大中退後渡米、帰国後札幌農学校教授、一高校長、東京女子大学長などを歴任。また、国際連盟事務局次長、貴族院議員等幅広い活躍をする。著に『農業本論』『武士道』など。カナダで病没。
 ニューサイエンス
 英語では本来、ニュー・エージ・サイエンスと呼ばれた。フリッチョフ・カプラの『タオ自然学』やグレゴリー・ベイトソンの『精神と自然』、ジェレミー・リフキンの『エントロピーの法則』など一連の著作に代表される近代科学の批判の動き。近代科学の方法に反省を加え、物質の世界と心の世界を再び結びつける道をさぐり、人間と自然の調和を見いだそうとするもの。東洋思想への注目がその底流にある。
6  は行
 八万法蔵
 釈尊が説いたすべての教えをいう。八万は実数ではなく、多数の意味。八万四千の法門ともいい、八万蔵と略すこともある。また法蔵は、宝蔵とも書く。
 波瑠璃王
 釈尊在世の舎衛国の王。父は波斯匿王で、母は勝鬘夫人。勝鬘夫人が釈迦族の使用人であったとの出生の秘密を知り、そのことで恥辱を受けたことに復讐を誓う。王となるや兵を出して釈迦族五百人を殺りくした。この殺りくは「瑠璃の殺釈」といわれ、釈尊が在世中に受けた九横の大難の一つに数えられている。
 ハレー彗星
 イギリスの天文学者エドモンド・ハレーによって発見された彗星。太陽を回る周期は約七十六年。一九八六年は、ちょうどこの近日点通過にあたっており、世界各地でハレー観測がなされた。
 分子生物学
 生物現象を、その分子の構造と機能にもとづいて解明しようとする生物学の一分野をいう。分子遺伝学と分子生理学を含み、分化・発生など広く細胞機能の基礎的な様相を探究する学問。
 ベルクソン
 (Henri Bergson 1859~1941)フランスの哲学者。フランス唯心論の伝統に立ちつつ、スペンサーの進化論から影響を受け、生の創造的進化を説いて、生の哲学者として哲学のみならず文学、芸術の分野にまで影響を与えた。著に『時間と自由』『創造的進化』『道徳と宗教との二源泉』など。ノーベル文学賞受賞。
 方便品
 法華経方便品第二のこと。迹門十四品のなかの要品であり、法華経のなかでも重要な位置をしめる。
 法華経
 釈尊が説いた八万法蔵(すべての教え、八万は実数ではなく多数の意)のうち第一の経典。一般には、中国の鳩摩羅什が訳した『妙法蓮華経』八巻二十八品のことをさす。
 法身・般若・解脱の三徳
 法身とは、仏の清浄な生命それ自体であり、般若とは仏の智慧である。解脱とは仏のふるまい  であり幸福な姿のことで、法身・般若の二徳が一緒  になり、生死の苦しみから脱却した状態をいう。
 法報応の三身
 仏の三種の身で、法身・報身・応身のこと。法身とは仏の証得した真理そのものをいい、報身はその真理を証得する智慧、また智慧を体得した仏身をさし、応身は衆生を慈悲をもって救済する働き、またそのために応現する仏身をいう。
 
 梵語ブラフマンの音写。バラモン教で説く宇宙の根本原理であり、世界創造の根源とされる。
 本有の生死
 生も死も、本来生命に本然的にそなわった現象であるということ。永遠の生命を覚知したうえの生死をいう。本有とはもとより常住していること。生死とは生きることと死ぬことで生死流転の姿をいう。
 本門
 釈尊が説いた法華経二十八品のうち後半の従地涌出品第十五から普賢菩薩勧発品第二十八までをさす。仏の本地をあらわした法門のことで、迹門に対する語。本門は相対して迹門より勝れる。(迹門の項参照)
7  ま行
 牧口常三郎
 (1871~1944)明治四年(一八七一年)、新潟県刈羽郡荒浜村に生まれる。創価学会の初代会長。創価教育学説の提唱者。半生を教育界に捧げ、その間、地理教育の改革、新教育学の樹立に尽力。昭和三年、大聖人の仏法に帰依し、以来、宗教革命の先駆者として不惜身命の活動を続け、昭和十九年十一月十八日、獄中で七十四歳の生涯を閉じた。
 末法
 三時(正法・像法・末法)の一つ。闘諍堅固の時といわれ、僧が戒律を守らず、争いばかり起こして邪見がはびこり釈尊の仏法がその功力をなくす時代をさす。年限は、釈尊滅後二千年以降といわれる。
 妙楽
 (711~782)中国・唐代の天台宗中興の祖。二十歳のときに玄朗(八祖)から天台教義を学び、三十八歳で出家した。著書には、天台の三大部を釈した『法華玄義釈籤』(十巻)、『法華文句記』(十巻)、『摩訶止観輔行伝弘決』(十巻)など。
 ミリンダ王
 生没年不明。メナンドロス王ともいい、弥蘭王とも書く。紀元前二世紀後半、アフガニスタン・インドを支配したギリシャ人の王。王は仏教の教理について仏教僧・那先比丘(ナーガセーナ)と問答を行い、仏教徒となったともいわれている。その問答は仏教とギリシャ文明の出あいとして有名。
 文上・文底
 経文の上、表面の文々句々を字義どおりに読むことを文上といい、経文の奥底、根底をさらに深く読みとることを文底という。
8  ら行
 羅什三蔵
 中国姚秦(後秦)代の訳経僧。鳩摩羅什のこと。七歳で出家、諸国を遊歴し仏法を学び、国に帰って大乗仏教をひろめた。その後、国師(僧官)の待遇を得て多くの訳経に従事。代表的なものに『妙法蓮華経』八巻、『中論』四巻など。
 歴劫修行
 爾前(法華経以前の教え)の菩薩、二乗(声聞・縁覚)が無量劫(計りがたい長遠な時間)にわたって修行すること。直達正観に対する語。
 竜樹菩薩
 生没年不明。一五〇年~二五〇年ごろの南インドの大乗の論師。大乗教の諸経典を注訳し、理論的基礎をあたえて大乗思想の振興に大きく貢献した。著書には『中観論』『十住毘婆沙論』『大智度論』などがある。
 六訳
 法華経の漢訳本のこと。六種類の訳のうち三訳だけが現存するので六訳三存ともいう。そのうち羅什三蔵訳の妙法蓮華経がもっとも正確な名訳として著名である。
 六根
 眼・耳・鼻・舌・身・意の六つの感覚・認識器官のこと。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の感覚と意識をつかさどる作用をいう。根とは生命が対境に即応する作用を有するものの意。

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