Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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高度神経活動学説  

「第三の虹の橋」アナトーリ・A・ログノフ(池田大作全集第7巻)

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10  学者は人間の大脳の個別的特質についての研究をつづけています。そのさい、大脳各部における神経プロセスの基本的特徴の解明に大きな注意がさかれます。この方面でソ連の学者、とりわけチェプロフとニェブィリーツィンは優れた成果を上げました。一例をあげれば、二人は、神経系の弱いうつ型人間は感覚的に鋭いという事実を突き止めました。このことは、ある気質の不足が別の気質の高い発達によって償われるという大脳の大きな能力を裏書きしています。
 ここでもう一人のソ連の優れた学者、精神科医で心理学者のベフテレフの名を思い出すべきでしょう。彼は生理学的、解剖学的、そして心理学的方法による大脳の総合的研究に基づいて性格を研究しました。彼は反射学の創始者といわれていますが、それは正しいと思います。
 神経プロセスの性格の研究は、あらゆる方向、あらゆる水準――分子、細胞、組織――において進められています。その結果、生理学者が確言しているように、すでに近い将来、個々の大脳部分、全体としてはすべての大脳皮質の働きの主要特徴を解明することが可能になると思います。
 一方、そのことによって、任意の活動に対する人間の能力が解明されるだけでなく、生活体の生理学的メカニズムの働きも完全に説明することが可能になるでしょう。

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