Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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人間の超克  

「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)

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11  法華経は、究極の実在を“法”として説きました。あなたもいわれているように、それは深遠なものであり、私たち凡夫の知性ではとらえることのできない不可思議な法であるという意味で「妙法」と名づけられています。“妙”とは、思議・思考の及ばない、という意味なのです。私は、トインビー博士と話し合ったとき、博士も、あらゆる現象の奥に、そうした思議しがたい存在があることを予測されていることを知りました。そして、あなたもいわれるように、キリスト教やイスラム教でも、非常に優れた人びとは共通して、そのような実在の覚知に、多少なりとも到達していると思います。
 そして、このような究極的な法に直結していくところに、現象世界に縛られた欲望と利己的な自我を超越し、かえって、それを支配していく強力な源泉があると私は確信します。その意味で、第三の宗教は、その本質的なものに人びとが目を向けていくならば、永遠に尽きることのない、精神の豊かで強靭な土壌となると考えています。私が生涯の使命として仏教の思想を現代の世界に広めることを決意しているのも、このためです。

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