Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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自己抑制力の獲得
「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)
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生理学的な業とは、体質とか身体上の遺伝的な特徴を形成するもので、一方、心理学的な業とは、精神的資質の基盤をなす潜在的な要素をつくっています。そして、生理学的な束縛に決定論を含んでいることは、あなたもいわれているとおりですが、心理学的な業による束縛についても、仏教は、決定論が貫かれていると説いています。
また、さらに、生誕時にはまったく表面にあらわれなくとも、業は、その生命の内深く刻まれているとされており、肉体的・精神的資質とは無関係にみえる、人生途上の事故等としてあらわれるものもあるわけです。
仏教は、このように肉体的・精神的の両方にわたって宿業があることを説き、そこに貫かれている決定論を業因・業果の関係によって示しています。そして生命活動の結果としてひとたび第八識に刻印された業は、そのままではけっして消滅してしまうことはない、とします。業は、業因すなわち潜在的なエネルギーとして蓄えられ、やがて未来のある時点で業果すなわち顕在的な力となって発動してくるのです。したがって、生命主体は、この因果の絆の束縛から逃れることはできないわけですが、それに対して、なにもなすすべがないということではありません。
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