Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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幸福の問題  

「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)

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8  さらに、たんに自分の問題のみにとらわれて精一杯であるというのでなく、他の人びとにも力を貸してあげることができ、自分の存在が多くの人びとにとって、なんらかの利益をもたらしていることを実感するならば、喜びは、さらに大きく、深いものとなりましょう。
 仏教は、生と死という、だれびとも避けられない自己の変化をさえ超えて、永遠に変わらない生命を覚知し、そこから、生死という現象によって生ずる、最も本源的な苦悩をも克服する道を開いたのです。これ自体は、仏教の信仰者にしか理解しがたい悟りの世界の問題になりますが、この同様の原理は、あらゆる人間存在にとって相通ずる、幸福生活確立の鍵といえます。
 私は、幸福を求めながらも、その条件を外界の、しかも物質的世界にばかり求めて、かえって、人間としての堕落の道を知らずしらず歩んでいる現代の人びとを見るとき、まず、幸福とはいかなるものであり、どこから生じ、いかにして、より持続的で深い幸福へと進むことができるのかというこの問題を探究することが必要であると思うのです。

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