Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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“聖”なるものの役割  

「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)

前後
7  これら二つの力――すなわち一つは自己の確立という求心的な力であり、もう一つは、そこから、他者へ向かう遠心的な力――の均衡と、より以上の増幅を可能にする根本が、自らの深い真実の覚知という一点です。仏教の教えと修行の核は、まさにここにあるといっても過言ではありません。“仏陀(ぶつだ)bouddha”とは“覚り・智慧bodhi”を得た人という意味であり、この覚り・智慧とは、あらゆる人間、あらゆる生命的存在、さらにあらゆる事物の深い奥底に共通して貫いている宇宙的真理の覚知にほかならないのです。
 ともあれ、仏教は、物質主義的な現実の世界から逃れるのでも、それを否定するのでもなく、それを主導していける精神的力を人間の内にめざめさせるのですから、現実のこの人類社会の未来を開く力の源泉になることが可能であると私は考えています。

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