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日蓮大聖人・池田大作

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ブルジョアの興隆  

「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)

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8  もちろん、この人を、もう一人のベーコンつまりフランシス・ベーコンと混同してはなりません。フランシス・ベーコンのほうは、十六世紀末に、実験的な方法を整備することになるわけですが、この三百年早くあらわれた“実験的”という同じことばが、すでに一つの新しい概念をめざして発展していたことがうかがわれます。
 これと同じ方向の変化が神学の発展の中に認められます。ブルジョアの世紀つまり十三世紀までは思考の師はプラトンでした。十三世紀以後は、アリストテレスの権威が全面的といっていいほどにまで増大します。
 それが問い直されるのがルネサンスです。それまでのあいだ、実験的な確認が観念の絶対性に対し優位をしだいに占めていきます。

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