Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第二部 危機の歴史的意味  

「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)

前後
2  全般的に、現代の私たちを揺さぶっている衝撃は、ローマ帝国を打ち倒し、古代に終幕をもたらした衝撃より重大なものであるわけがないというふうに反論されることがしばしばです。ところで、あの古代の終末は、すでにキリスト教中世の夜明けと混ざり合っており、キリスト教中世は、古代の輝きをあるがままに知っていました。そのうえにこんどは自らが、人類の歴史とその遺産にそれだけ豊かなものを築き上げたのです。ここから、人びとは、こうした転換の局面は不安の重みをたたえているが、それは結局、人類に周期的な再生をもたらす永遠のリズムを刻むためにほかならない、と結論しているのでしょう。
 人びとは、そうであってほしいと願っているのでしょう。しかし、この類推的思考は、あまりにも皮相的です。大事なことは、現在の危機があらわしているものを歴史全体の中に位置づけることです。そうしたときに初めて、私たちは、その真実の規模の大きさと、そして同時に、そのほんとうの起源に気づくでしょう。

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