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日蓮大聖人・池田大作

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オカルティズムについて  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

前後
12  (注1)ゾロアスター教
 紀元前六世紀ペルシャの預言者ゾロアスターが創始。拝火教。ペルシャ帝政において古代帝国以来中世ササン朝までしばしば国教となったが、イスラム教の興隆とともに急速に衰微、現在はパルシー教としてインドに数万の信者が残るのみとなっている。教義的には「全知の主」アフラ・マズダを太陽神的な光の善神とし、闇にいる悪神アングロ・マイニュと戦い、勝利を期するという二元論に立つ。教典を『アヴェスタ』、僧職をマギという。
 (注2)ドルイド教
 ドルイドは古代のケルト民族を教化した聖職者階級。キリスト教に改宗する以前のガリア、イギリスで行われた宗教。ケルト人は一神教で霊魂の不滅を信じ、特にオークとヤドリ木を神聖視した。
 (注3)カバラ
 ユダヤ教の神秘的な聖典解釈法。中世後期やルネサンス期のキリスト教神学者に影響を与えた。
 (注4)スーフィー教
 西暦八―九世紀に形成された神秘主義的なイスラム教の流派または系統(宗派として確立してはいない)。シーア派が盛んなペルシャで栄え、さらにインドにも広まって寂滅涅槃を説く者さえ現れたという。
 (注5)タントラ教
 タントラ(ヒンズー教・仏教の秘儀的傾向をもつ経典)に従って宗教的実践をするインドの秘儀的宗教。前出(第一部「普遍性と特殊性」の項参照)。
 (注6)カルト
 伝統的組織の宗派や教団に対し、組織性の薄い特殊な少数者の集団をいう。
 (注7)神智協会
 ヒンズー教、仏教の聖典やキリスト教の教義に基づく汎神論的輪廻説を唱える教団。黙想・直観により神智を得るとする神秘思想をもち、神智学(セオソフィー)を立てている。一八七五年にペトロブナ・ブラヴァツキー夫人とコーネル・オルコットによってニューヨーク市で創設。ブラヴァツキー夫人は宇宙の神秘を悟った“導師”(マスター)によってもたらされる秘術(オカルト)の啓示なるものを広めた。
 (注8)
 千里眼遠方の出来事や未来のこと、人の心を見通す能力、またその持ち主。
 (注9)悪魔教
 悪魔崇拝。神への対立者である魔王(サタン)を神として拝むカルト。十八世紀以後いくつかの流派で行われたが、あまり世に知られずに排斥され、社会的意義もほとんどもたなかった。
 (注10)コリン・ウィルソン(一九三一年―)
 イギリスの批評家・小説家。一九五〇年代のいわゆる「怒れる若者たち」を代弁する作家。著書『アウトサイダー』『暗黒のまつり』『宗教と反抗人』他。
 (注11)
 『オカルト』The Occult,1971.日本語版は中村保男訳、新潮社刊。
 (注12)フリードリッヒ・ハイラー(一八九二年―一九六七年)
 ドイツの宗教学者。宗教現象学の分野で活躍。ErscheinungsformenundWesenderReligion,1961.。
 (注13)『アタルヴァ・ヴェーダ』
 古代インドのバラモン教で根本聖典とされた四ヴェーダの一つ。当時の祭式全般を統監したブラフマン祭官の職掌に属したもの。他の三つは『リグ・ヴェーダ』『サーマ・ヴェーダ』『ヤジュル・ヴェーダ』。

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