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日蓮大聖人・池田大作

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死と意識  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

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16  (注1)レイモンド・A・ムーディ(一九四四年―)
 アメリカの精神科医。ヴァージニア大学医学部卒。
 (注2)『かいまみた死後の世界』
 レイモンド・ムーディ著、中山善之訳、評論社、一九七七年刊。(Raymond Moody,LifeAfterLife,Covington,Ga:Mockingbird Books.)
 (注3)K(ケネス)・リング
 アメリカの心理学者。コネチカット大学教授。一九七九年、国際臨死体験研究会を設立。著書『いまわのきわに見る死の世界』(中村定訳、講談社、一九八一年刊)等。
 (注4)K(カーリス)オーシス(一九一七年―)アメリカの心理学者。超心理学、超感覚的知覚の研究家。著書『人間が死ぬとき』。
 (注5)E(アーレンダー)ハラルドソン(一九三一年―)
 アイスランド生まれの心理学者。一九七二年よりアメリカ心霊研究協会で働き、アイスランド大学心理学科助教授を務める。
 (注6)M(モーリス)・ローリングズ(一九二二年―)医学博士。内科及び心臓科の臨床専門家。アメリカ・テネシー州。著書に『死が来る前に』(Before Death Comes)。
 (注7)ロザリンド・ヘイウッド
 心霊研究協会評議会委員。著書に『第六感』『無限の巣箱』。
 (注8)終末論
 キリスト教の終末論では、死、最後の審判、天国、地獄が論じられる。
 (注9)復活
 死者が死後、再び生命を回復することで、ユダヤ教、キリスト教等では、最後の審判における全人類の復活を指す。キリスト教ではまた特にイエス・キリストの復活を指し、十字架上に死んだキリストの三日後の復活を根本教義としている。
 (注10)『神曲』に描かれた地獄・煉獄・天国のこと。
 (注11)ハディース
 マホメットの言行についての伝承。最初、口伝伝承されたのが、後に伝承集に集録された。イスラム教では、神の使徒・預言者としてのマホメットが直接「神の言葉」として残したコーランを信仰の基本とし、ハディースをそのコーラン解釈の最も重要な拠りどころにしている。西洋においては、十九世紀中ごろから、ハディースの信憑性について疑問視する向きがある。
 (注12)輪廻
 転生も同義。ヒンズー教の基本的教義はカルマ(業=行為)に基づく輪廻と、それからの解脱。すなわち、カルマは個人存在の主体たるアートマン(我)に付着して輪廻する。たとえ善業の果報で神々の世界に生まれても、業が尽きれば他の生に向けて「再死」する。この再死の道を絶ち切ることが解脱で、それはアートマンが最高実在ブラフマン(梵ぼん)と合一すること(梵我一如)によって達せられる、とされている。
 (注13)ヒンズー教では解脱にいたる方法に三種あるとしている。第一は、カーストの義務を遵守し、神々の祭祀を忠実に行うこと(ヴェーダ聖典の主張するところ)。第二は、(注12)のように、ブラフマンとアートマンの本質的同一性を知ることによってブラフマンに帰入すること(ウパニシャッドの主張)。第三は、神への絶対的帰依・服従により、神の恩恵を受けて神と合一(ヨーガ)すること(『バガヴァッド・ギーター』に示される)である。
 (注14)ブラフマン
 梵、最高梵。ヒンズー教(またインド正統バラモン思想)における宇宙の最高原理・実在。アートマン(我)との合一による「梵我一如」はインド哲学を貫く根本思想。
 (注15)無我説のこと。仏教ではインド哲学の“実我”の考え方を打ち破り、存在を因縁によって変化するものと考え、我の存在の有無を断定しない。すなわち、仏教では、ヒンズー教の説く我という自体・自性があるとする思想、また我に執着することを否定し、存在をありのままに捉えることによって、主体としての我の自由を確立しようとする。
 (注16)プラトン(前四二七年―前三四七年)
 ギリシャの哲学者。ソクラテスの弟子。霊肉二元論をとり、霊魂の不滅を主張。霊魂の眼で捉えられる個物の原型としてのイデア(普遍者)が真の実在であると説き、このイデア論に基づいて認識・道徳・国家・宇宙の諸問題を論じて現実世界を理想の世界に近づけようとした。著作として『国家』『饗宴』など約三十編の対話篇がある。
 (注17)ピタゴラス派
 ピタゴラス(前六世紀から前五世紀にかけてのギリシャの哲学者・数学者)の学説を信奉する学徒。特に幾何学・天文学・音楽理論にすぐれた業績を残した。また研究生活を通して、霊魂の救いのためその浄化を説いた。
 (注18)古ウパニシャッド
 古代ウパニシャッド。ウパニシャッドは古代インドの一群の哲学書で、サンスクリット語で書かれ、師弟がたがいに対座して(upa・ni・sad「近くに座す」)伝授する「秘密の教義」を意味し、普通『奥義書』と訳されている。現在二百余種が伝えられるが、そのうち主要なもの十数種を古(代)ウパニシャッドと総称し、後期(新)ウパニシャッドと立て分けている。成立年代は紀元前八世紀から紀元前四世紀とされている。
 (注19)『チャーンドーグヤ・ウパニシャッド』
 歌詠祭官の奥義で八篇から成り、『ブリハド・アーラヌヤカ・ウパニシャッド』と並んで古代散文ウパニシャッド中の双璧とされている。
 (注20)『ブリハド・アーラヌヤカ・ウパニシャッド』
 『広森林書奥義』。内容と量において古代散文ウパニシャッド中最大のもの。
 (注21)アートマン
 「我」と訳される。もとは呼吸を意味する語。呼吸の機能が生命の根源と考えられ、個人の精神原理、統一の中心と見られたことによる。インド哲学、ことにウパニシャッド、ヴェーダーンタにおける概念。
 (注22)スティーブンソン(イアン・P)(一九一八年―)アメリカの心理学者。ヴァージニア大学医学部精神科主任教授。一九六八年、超心理学研究室を設立。著書『前世を記憶する二十人の子供』(今村光一訳、叢文社)、『虫の知らせの科学』等。
 (注23)審判
 最後の審判。世の終末の日にイエスが再臨し、死者の復活があり、全人類が裁かれて善人は永遠の祝福を受け、悪人は永遠の刑罰に定められるというキリスト教の思想。
 (注24)キリスト教における二つの終末論とは、①キリストの受肉・十字架上の死・復活等(終末論の始まり)、②世界破局・最後の審判と神の意志の徹底の時。キリスト教徒は、すでに始まった終末(キリストの出来事)と、未来に待望される決定的終末との中間期に置かれており、したがってこの両者との絶えざる緊張関係に立たざるをえないといわれる。

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