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日蓮大聖人・池田大作

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宗教と新しい世界秩序  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

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6  (注1)「エレクトロニック・チャーチ」
 主としてアメリカで行われているテレビを通じてのさまざまな宗教的拝礼や説教を総称した言葉。
 (注2)「モラル・マジョリティー」
 アメリカのニュー・ライト運動の中心勢力として、超保守的な活動を推進する政治的宗教団体。“モラル・マジョリティー”(道徳的多数派)の名称は、アメリカで道徳的振る舞いを大目に見る新たな傾向に反対する、多数の、一般に慎ましい献身的キリスト教徒(主として福音主義教会の信徒)を代弁しようとしたスポークスマンが最初に使ったもの。
 (注3)カリスマ的刷新運動
 一九五八年にカリフォルニアのバン・ヌイのアメリカ聖公会の教会で創始されたこの恍惚(エクスタシー)的・狂信的な信仰運動は、プロテスタント・カトリック両教の(聖職者、修道士、修道女を含む)多くの人々の間に広まった。聖書が書かれた時代に起こった現象として語られているいわゆる“聖霊の賜物”が今日も存在し、体験できるとする運動。この賜物を受ける者は病気を治し、予言を語り、奇跡を現じると信じられ、なかでも最も多い事例として神を讃える言葉である“異言”を話すという。この教義は、一九〇〇年にペンテコステ運動の各派が主張したときは、主流派の各教会から非難されていたが、その後、各教会当局からもしだいに認められるようになった。
 (注4)「異言」
 宗教的な恍惚状態において語られる通常人にとって不可解な言語。『新約聖書』(第一コリント一三・一、同一四等)によれば、それは聖霊の一つの賜物(カリスマ)とされる。原始キリスト教団の成立に当たってエルサレムの集会に集まった多くの人々が「聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、いろいろの言葉で語り出した」(使徒行伝第二章)とあるのも異言の一種である。この恍惚的な信仰形態はキリスト教の歴史上周期的に現れているが、二十世紀初期のペンテコステ運動において特に注目を集め、その後、最近の三十年間ではカリスマ的刷新運動において顕著に見られる。(第一部「信仰と功徳」の項参照)

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