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活力のある国、ない国  

「人間革命と人間の条件」アンドレ・マルロー(池田大作全集第4巻)

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3  マルロー この点について、会長があたえようとする忠告がなんであるかを、うかがいたいと思います。今日ではすべての大国が、大なり小なり経験主義的な政策を取らざるをえなくなっています。つまり一つのものを探しながら、その経験を生かし、さらにつぎの一つをみつけていくというような行きかたです。この経験主義的政策において根本的に重要なことは、なにが中心課題かを知ることです。なぜかといえば、ドラマチックな文明にあっては、中心課題は画然とあたえられているからです。
 キリスト教の最盛期には、中心課題はローマでした。共産主義の中心課題は、マルクスではなくて党そのものです。これに反し、われわれのような場合にあっては、経験主義はまったく特殊なものといえます。つまり、たしかにすべての問題は経験してみなければわからないが、問題によって、その重要性、能力、発見性が同一ではないからです。
 現時点では、もっとも重要なものは人間ということになりましょう。あなたの眼には、人間にとってなにがもっとも重要なものと映りますか。

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