Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

21世紀文明の夜明けを――ファウストの… アテネオ文化・学術協会記念講演

1995.6.26 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

前後
26  以上、私は、二十一世紀文明構築のための要件と思われるものを「自律」「共生」「陶冶」の三点にしぼって申し上げてみました。それらが、煉獄のファウストの苦悩にとって、希望の曙光たりうるかどうかは、歴史の審判にゆだねる以外はないでしょう。
 しかし、一歩を踏み出さずして、二歩も千歩もありません。
 私は一仏法者として、試練の歴史を生きる同時代入として、諸先生方とともに、全力をあげて、この未聞の開拓作業に汗を流してまいる決意であります。
 最後に、貴国の偉大な精神的遺産である『ドン・キホーテ』の一節を申し上げ、私の話を終わらせていただきます。
 「遍歴の騎士は世界の隅々へ分け入るがよい、およそこみいった迷路へ踏み入るがよい、一歩ごとに不可能なことに敢然と立ち向かうがよい、人住まぬ荒地の真夏の日の灼くがごとき炎熱に堪え、冬は風雪の厳しい寒さに堪えるがよい」(「セルバンテス2」会田由訳、『世界古典文学全集』40所収、筑摩書房)
 ご清聴、ありがとうございました。
 (平成7年6月26日 スペイン、アテネオ文化・学術協会 池田博正氏が代読)

1
26