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日蓮大聖人・池田大作

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教育の目指すべき道――私の所感 全国教育者総会に寄せて

1984.8.25 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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29  次に国際的な教育交流の今後について、一言触れておきたい。これまで私は創価大学の創立者として各国の大学を訪れ、教育交流を進めてまいりました。引き続き今後も、この道を更に耕し、肥沃な交流の大地としてまいる決意ですが、その点を線につなぎ面として拡大するために、教育者の皆さまの一段の努力もまたお願いする次第です。
 ご存じのとおり、先ごろ、創価学園の社会科教諭による第一次訪中団が敦爆をはじめ中国の各地を訪問し、中国の教育界のメンバーと有意義な交流を進めてまいりました。教育部においても、すでにソ連、中国に教育交流団が派遣されておりますし、多くの教育部員が、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジア等、教育交流を進めております。
 私は、更にこうした教育者の交流を可能なところから各国に広げ、重層的な教育交流の実を挙げていってほしいと念願するものであります。
 また、将来的には教育部の先生方が中心になって協議し、各国に少年・少女平和使節団の派遣も考えていってはどうか。春秋に富んだ若き世代が友好交流の輪を広げることこそ、二十一世紀の明るい未来を約束するものであると確信するからであります。
 更に将来的な構想を申し上げれば、「創価教育賞」を設け、教育界で大きな足跡を刻んだ人達の功を称え、人間教育興隆の一石としていってはどうかと考えるものであります。
 二十一世紀を担う主人公はまぎれもなく現代の青少年でありますが、彼らの生命の扉を開く主体者は何といっても、直接かかわっている教育者であります。
 その意味で言えば、教師の胸中の一念の中にこそ、青少年の限りない成長も、時代変革の活力も秘められているといっても決して過言ではありません。この教師の強い一念はまた、父母の行動に、そして地域社会のうえに反映していくことは間違いありません。
 その現実の証を、教育部の皆さま方が、勇気と情熱と、慈愛あふれる日々の行動でもって示していっていただきたいことを念願して、私の所感とさせていただきます。
 (昭和59年8月25日 「聖教新聞」掲載)

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