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日蓮大聖人・池田大作

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環境問題は全人類的な課題 創価学会創立48周年記念提言

1978.11.19 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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22  故アーノルド・J・トインビー博士も、その鋭い歴史観から、大平洋文明の時代の到来を告げた歴史家でありましたが、この人も同様の趣旨を私に語ってくれました。果たせるかな、最近、多くの識者が二十一世紀は太平洋文明の世紀となるであろうと予想を述べ、『エコノミスト』誌でもこれを重視し、太平洋時代の到来は歴史的必然であると語る論調が掲載されています。
 そのなかで、米国通で知られるある識者が、本年の七月末、ワシントンで前国務長官のキッシンジャー博士に会った時に、同博士は「歴史の方向は、これからヨーロッパを去り、太平洋地域に移っていくだろう。その兆候が既に出はじめているのではないか」と述べたとのことであります。
 またその識者は、駐日米国大使マンスフィールド氏も太平洋重視の考えの持ち主であるとも述べております。これらの世界の指導的立場の方々は、皆、私がかつてお会いした人々であり、その心情については、私自身、肌で感じているつもりであります。
 私はこれらの方々とは別に深く内心期するところがあります。それは日蓮大聖人が絶対の確信をもって「日は東より出でて西を照す仏法も又以て是くの如し」と叫ばれ、「仏法必ず東土の日本より出づべきなり」と呼号あそばされたことが、いよいよその時を迎えつつある、との信念を抱いているからであります。
 私がこの信念から仏法を基調とした平和、文化に貢献することが大切であると申し上げ、またいよいよ大河の時代に入った、二十一世紀は大海の時代であり、世界がその舞台となると述べた理由の一端もここにあるわけであります。
 以上申し上げて、私の本日の提言とさせていただきます。
 (昭和53年11月19日 「聖教新聞」掲載)

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