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日蓮大聖人・池田大作

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平和への王道――私の一考察 北京大学記念講演

1984.6.5 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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18  果敢な行動と勇気の対話を
 先月、東京で開かれた国際ペン大会に、中国ペンセンター会長の巴金ぱきん氏が参加され、私も、それに先立ってお会いしました。巴金氏はそのあいさつを「文を以て友を会す」という、誠に″尚文″の国の人らしい言葉をもって始められ、次のように訴えられました。
 「水滴は石をも穿つと申しますが、文学作品も長い歳月にわたる伝播によって、人々の心に根を下ろすことができます。ペンを武器にして、真理を堅持し、邪悪を糾弾し、暗黒勢力に打撃を与え、正義の力を結集することができるのです。平和を愛し、正義を主張する世界諸国の人たちが、しっかりと手をとり、自分の運命をその手に握っていきさえすれば、世界大戦も核戦争も、かならず避けることができるでしょう」と。
 私も、そう思います。一人一人の努力が、たとえ水滴のように微力に思えても、やがて石をも穿つ、否、岩をも押し流す大河となっていくでありましょう。それには、果敢なる行動と勇気ある対話を積み重ねていく以外にありません。
 微力ながら私もそうしていくつもりでありますし、中国の未来を双肩に担っておられる皆さま方もともどもに、その平和への大道を歩みゆかれんことを念願し、私の話とさせていただきます。
 (昭和59年6月5日 北京大学)

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