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日蓮大聖人・池田大作

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第9回「SGIの日」記念提言 「世界不戦」への広大なる流れを

1985.1.26 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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12  私はこうした「世界不戦」の流れを主体的に担い推進する者として、青年の力に大いなる希望を託す一人であります。来年は「国際青年の年」でもあり、平和と軍縮のため、なかんずく世界から戦争を絶滅するために、各国のNGOの青年達が力を合わせてほしいと願わざるを得ません。とりわけ我がSGIの青年メンバーが、「世界不戦」の誓いを固め合い、その先駆を切ることを心から期待したい。
 戦争は勝者も敗者も代償を払わねばならない――先日、お会いしたハーバード大学のジョン・モンゴメリー教授がこう語っていた言葉が忘れられません。第二次大戦の敗戦国である日本は、幸いにして戦後、平和憲法を制定し、驚異的な経済的繁栄を築き上げました。一方、勝者の米国は強大な軍事国家として朝鮮戦争、ベトナム戦争等にかかわり、膨大な人命を犠牲にしました。勝者としての代償もまた極めて大きかったと言わねばなりません。まさに「戦争ほど悲惨で残酷なものはない」との感慨を改めて深くするものであります。
 とりわけ核時代の人類生存の絶対的条件とは、あらゆる戦争の否定であります。たとえ核兵器を使用しない戦争であっても、それがいつ核戦争にエスカレートするか分からない以上、不戦こそ人類生き残りの不可欠の条件だと言わねばなりません。
 二十一世紀は確実に近づきつつあります。我々は「世界不戦」へ向けて粘り強く行動を続けるとともに、世界の心ある青年達に新しい時代の幕開けを託したいと思う。民衆が望む恒久平和への第一歩を、今こそ勇敢に印す時であります。
 (昭和59年1月26日「聖教新聞」掲載)

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