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日蓮大聖人・池田大作

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薬王菩薩本事品(第二十三章) 命を燃や…  

講義「法華経の智慧」(池田大作全集第29-31巻)

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14  不老不死──生死を超えて使命のために
 池田 彼女の「身」は病んでいたが、「心」は太陽のごとく輝いていた。「生命」は「健康」そのものであった。
 私は翌年(一九八三年)、スペインを訪問した時、彼女をたたえて、初の「名誉ヨーロッパ女子部長」の称号を贈りました。
 「健康」とは何か。その結論は「菩薩の生命」です。人のために戦い続ける一念──それが真の「健康」だと私は思う。ただ″健康食品″を食べ、自分のことだけ考えて、安楽な暮らしを願う──それが健康だとは思わない。
 「健康」を象徴する薬王は、信念に「殉教」した菩薩であった。「戦う生命」それが「健康な生命」です。
 私もお会いしたが、ルネ・デュボス博士(世界的医学者)は言っておられた。「心配のない世界でストレスもひずみもない生活を想像するのは心楽しいことかもしれないが、これは怠けものの夢にすぎない」(『健康という幻想』田多井吉之助訳、紀伊国屋書店)と。
 (さらに「地球は想いの場所ではない。人間は、必ずしも自分のためではなく、永遠に進んでいく情緒的、知能的、倫理的発展のために、戦うように選ばれているのだ。危険のまっただなかで伸びていくことこそ、魂の法則であるから、それが人類の宿命なのである」〈同前〉と)
 ストレスや悩みをも、生命力に転じていく。それが「毒を薬に変える(変毒為薬)」妙法です。「大いに楽しく生きよう」という仏法の境涯の実現です。
 そのためには、戦いです。「生死を超えて、汝の為すべきことを為せ!」です。この使命感の前には、生も死もない。この献身の前には、死苦さえが前進の力に変わる。
 大聖人は、本門の流通分は、寿量品・方便品の″修行の仕方″を説いていると仰せだ。(御書一四九九ページ)
 薬王品も、まさに「末法広宣流布の戦士よ! 薬王菩薩のごとく、命を燃やせ!」と教えているのではないだろうか。そういう青年が陸続と現れたとき、創価学会全体が永遠化される。「不老不死の教団」になっていくのです。
 そうなって初めて、永遠の未来にわたって、全人類に「癒しの光明」を燦然と送り続けることができるのです。

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