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日蓮大聖人・池田大作

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如来寿量品(第十六章) 生きて生きて生…  

講義「法華経の智慧」(池田大作全集第29-31巻)

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15  「人間革命の世紀」へ!
 池田 その通りです。世界を変えるためには、自分自身が変わらなければならない。その「変える」べき根本は、生命観にある。生死観にある。自分観にある。この生死という問題に、根本の指針を与えるのが法華経の寿量品です。
 一般論としても、永遠の何かを信じることが、人間をより人間らしくする。内村鑑三だったか「私は健全なる来世観ほど、人を偉大になすものはないと思ひます」(『キリスト教問答』角川文庫)と言っている。そうでしょう。
 ″人生はこの世限り″と思っていては、本当に深い人生を生きることはできないのではないだろうか。永遠性を知らなければ、根底が刹那的になる。
 譬えていえば、浅瀬を泳いでいるようなものです。赤ちゃんが夏にビニール製のプールで遊んでいる。赤ちゃんのうちはそれでいいかもしれないが、小学生になり、本物のプールを知れば、それでは満足できなくなる。さらに海で泳ぐ喜びを知れば、いくら波のあるプールでも物足りなくなる。人生も同じです。
 自分の中に広がる″生命の大海″に目覚めてこそ、本当に充実した「大いなる人生」を生きられるのです。今、人々は、いよいよ「生と死」を見つめ始めた。「人間」を見つめ始めた。二十一世紀への胎動です。
 「生命の世紀」とは、「人間革命の世紀」です。寿量品の「永遠の生命」を根底にした大文明が花開く世紀なのです。

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