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日蓮大聖人・池田大作

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青春の悩み、青春の希望 目の前の山に登れ! あせらず、自分らしく

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

前後
 
17  人に頼るな、人のせいにするな
 池田 だから、苦しみながら前へ前へ進むことです。前にもお話をさせていただいたことがあるが、かつて『私の人生観』(本全集第一八巻収録)を執筆した時のことです。
 昭和四十五年(一九七〇年)ごろで、当時、学会は嵐の中にあった。私自身も肺炎をわずらい、三八、九度の高熱に苦しんだ。しかし、そのなかでも、何があっても、毎日、原稿を書いた。アイスノンを頭に巻きながら、一枚一枚書いていった。
 ある人が言った。「どうして、そんなに苦しいのに書くのですか」
 「いや一枚でも書けば、一枚書いたことになる。二枚書けば二枚書いたことになる。何も書かなければ何も進まない。少しでも前進しなくてはならないし、挑戦しなくてはならない。一日のうちに何かやっておきたいんだ」と言って、一枚書くと一本線を引き、二枚書くとまた一本線を引き、「正」の字で記録していった。そうやって原稿を完成させた思い出は忘れられない。「正」の字を記録した紙は、我が家の宝として、長男に渡しました。
 要するに、「負けない」ことだ。「自分が強くなる」ことだ。人に頼る根性、人に責任を押しつける卑しさ、弱さであってはならない。人を恨み、うらやみ、わびしい自分であっては、雲におおわれた太陽の自分です。
 どんな悩みがあっても、それをバネにし、じっと我慢し、こらえて、「今に見ろ」と自分を励まして進むのです。行くべき自分の軌道を、黙々と、忍耐強く進んでいくのです。
 君が「太陽」なのです。あなたが「太陽」なのです。まず、そう決めることです。自分が太陽である限り、今どんな悩みがあろうとも、「朝」がこないわけがない。「快晴」の日がこないわけがない。「春」がこないわけがないのです。

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