Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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婦人部最高協議会
2007.11.24 スピーチ(聖教新聞2007年下)
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1
きょうは、お忙しいなか、また寒いなか、本当にご苦労さま!
窓の外には、美しき満月が輝いている。
最初に、高貴なる月天子を見つめて読んだ句を、敬愛する婦人部の皆様方に贈りたい。
満月や
地涌の陣列
輝けり
満月や
同志の勝利を
照らしゆく
満月や
我らの勝利を
讃えなむ
早いもので、まもなく師走である。
寒さも、いよいよ厳しくなってきた。
特に北国の同志の健気なる奮闘に、私は心から感謝申し上げたい。
私が最も信頼する婦人部の皆様、そして全同志の皆様が健康で、風邪などひかれないように、私も妻も一生懸命に題目を送っている。
作曲家シューベルトの歌曲集「冬の旅」には、「勇気」と題する歌曲がある。その歌詞を紹介したい。
「
顔
かんばせ
に吹きつける雪を 決然と振り払う。
わが心 迷える時も 明るく快活に歌うのだ。
儚き言葉に 耳は貸さない。
哀愁の声にも 心を動かさない。
ただ嘆いているのは 愚かである。
風雨に向かって 勇んで進みゆけ。
世界に向かって 生き生きと進みゆけ」
寒さに負けず、
頭
こうべ
を上げ、胸を張って、勇敢に朗らかに前進してまいりたい。
「希望の対話」「確信の対話」を
2
スイスの思想家ヒルティは綴った。
「勇気をもちつづけることが、この世におけるすべてである」(登張正実・小塩節訳「眠られぬ夜のためにⅡ」、『ヒルティ著作集第5巻』所収、白水社)
信心とは、最極の「勇気」である。勇気があれば困難を勝ち越えていける。道を開いていける。
また、ヒルティは述べている。
「真に善いことや偉大なことで、最初は小さなところから出発しないものはまれである。そればかりか、たいていは、その前に蔑みと屈辱とが加えられる。そこで、春先の嵐から春の近づくのを予感できるように、屈辱からその後に来る成功を確実に推測しうる場合が多い」(草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために 第1部』岩波文庫)
わが婦人部の皆様方は、常に少人数の対話から出発して、新しい、偉大な歴史を築き上げてこられた。
御聖訓の通りの悪口罵詈も、不屈の精神で耐え抜き、大きな信頼と友情の連帯を世界に広げてこられたのである。
さらに、ヒルティは、こう綴った。
「克服すること、つまり、この人生においてあらゆる悪いことや醜いことに敵対してあくまでも勝利者であること、これこそ人生の真のモットーである」(同)
我らの合言葉は、「勝利」そして「断固たる勝利」である。
日蓮大聖入は、「
力あらば一文一句なりとも
かた
談
らせ給うべし
」と仰せになられた。
ゆえに声を惜しまず、一日また一日、「励ましの対話」「希望の対話」「確信の対話」「拡大の対話」を、積み重ねゆくのだ。
3
「本物の弟子」よ、躍り出よ!
日蓮大聖人は、富木尼御前(富木常忍の夫人)に宛てて、こう御手紙を認めておられる。
「私は今でも楽をしているわけではありませんが、昔、特に不自由であった時から御供養をお受けしてきたので、貴女の御恩をまことに重く思っています」(御書990㌻、通解)
三障四魔、三類の強敵が打ち続くなか、来る年も来る年も、勇気ある信心を貫き、真心を尽くしてきた一人の女性の弟子を、大聖人は、このように讃嘆されている。
信心とは、最極の心の世界だ。
そして、その根幹こそ「師弟」である。
いざという時、師匠にどう仕えたか。どう師匠をお護りしたか。
そこに信心の実像が凝結する。
広宣流布の大指導者である師・戸田城聖先生にお仕えし、先生をお護りし抜いたことが、私と妻の永遠の誉れである。
“二人して広布へ進みゆけ!”──これが、私たちの結婚に際しての先生の指導であった。
師匠が言った通りに生き抜く。師匠が言ったことを実現する。これが弟子の道だ。
師匠の教えをないがしろにするような者は、断じて弟子ではない。
ただ「師弟」という一点で、私は戦い抜いた。1から100まで、師匠のため、学会のため。そしてすべてに勝利した。
師匠を護ることが、学会を護ることになる。学会の全同志を守ることになる。そして、師匠を守ることが、広宣流布の前進である。私は、そう決めて戦い抜いた。
戸田先生は、「私は本当にいい弟子を持った」と深く感謝してくださった。心から喜んでくださった。
戸田先生と私の師弟の絆は、それは神々しいほどであった。太陽のように、そして、きょうの月天子のように──。
戸田先生は牧口先生に対して、報恩の誠を尽くされた。私もまた、同じ決心であった。
牧口先生と戸田先生。そして戸田先生と私。この三代を貫く師弟の精神こそ、学会の根幹である。初代、二代、三代の会長以外に、本当の「師匠」はいない。
後世のために、明確に言い残しておきたい。
権力の魔性を打ち破り、学会は、ここまで大発展した。世界に広布の城をつくり上げた。
仏法は実証である。私という、一人の「本物の弟子」がいたからこそ、戸田先生は勝利したのである。
今また、歴史を開く「本物の弟子」が躍り出ることを、私は強く願っている。
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