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創立記念日最高協議会  

2006.11.18 スピーチ(聖教新聞2006年下)

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1  晴れ晴れと、大勝利に輝く、学会創立76周年、本当におめでとう!
 日本全国、そして、全世界190カ国・地域の誇り高き全同志とともどもに、「創価学会の万歳」を、「創価学会員の万歳」を、そして「創価の師弟の万歳」を、天高く叫びゆく思いで、私は「創立の日」を迎えた。
 多くの識者や友人の方々も、深き真心で、この日を祝賀してくださっている。あらためて、心より御礼申し上げたい。
 今朝(18日)、晴れわたる青空を見つめながら、句を詠んだ。
 全同志に、感謝を込めて贈らせていただきたい。
  晴天に
    我らも同じく
      創立日
 天 晴れて
   万歳ゆれゆく
      三色旗
2  新時代が来た!
 学会は、原田新会長を中心に、勢いよく新出発した。いよいよ、広布の新時代である。
 新任の全リーダーに、「頑張れ! 勝ちゆけ!」とエールを送りたい。
 いにしえのローマ帝国の名君として名高い皇帝に、ティトゥスがいる(西暦39〜81年)。情け深く、公平な皇帝であった。
 この皇帝は、市民たちの要望には、できうる限り応え、誠心誠意、尽くしていった。
 どんな人にも希望を持たせて帰すという主義を、頑固なまでに貫き通したと伝えられている。
 いわんや、創価のリーダーは、わが同志に、必ず「前進の希望」を贈っていく、必ず「勝利の勇気」を贈っていく──そういう聡明な「慈愛」と「智慧」と「確信」の励ましをお願いしたい。
3  親にもまさる愛情を示した
 西暦79年、あのポンペイが壊滅したヴェスヴィオ火山の大噴火が起こったのは、この皇帝の治世であった。
 皇帝は、被災地に駆けつけ、陣頭指揮を執り、救助活動に奮闘した。
 学会精神と同じである。
 近年も、日本、さらに世界の各地の災害の際に、わが創価の友が、どれほど崇高な献身を果たしてこられたことか。
 今も、復興の戦いを続ける友がおられる。私も妻も、真剣に題目を送り続けている。
 この皇帝は、ローマで大火災が起こった際も、迅速に現地へ向かった。そして、私財をなげうって復旧に尽力した。
 疫病が流行したときも、懸命に手を尽くした。
 その姿は「単に皇帝という立場からだけでなく、人の親にもまさる愛情を示した」(デュラント著、大月邦雄訳、秀村欣二監修『世界の歴史 第8巻』日本ブック・クラブ)と謳われている。
 彼の善政は、長く人々の記憶に残った。後に、天才モーツァルトは、オペラ「皇帝ティトゥスの慈悲」を作曲している。
 この皇帝ティトゥスの有名な逸話がある。
 それは、ある晩のこと。皇帝は、その日に限って、だれにも何も与えていなかった。
 それを思い出し、こう語ったというのである。
 「諸君、私は1日を無駄にしてしまった」(スエトニウス著、国原吉之助訳『ローマ皇帝伝(下)』岩波文庫)と。
 たとえ1日に一人ずつでも励ましていけば、1年たてば、365人。30年では、1万人を優に超える。
 御聖訓には「命限り有り惜む可からず遂に願う可きは仏国也」と仰せである。
 皆さま方も、1日また1日を丁寧に、そして一人また一人を大切に、「人間皇帝」として、悔いなき行動の歴史を残していただきたい。

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