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日蓮大聖人・池田大作

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第1次中国訪問 平和、友好へ文化の橋

1974.5.29 「池田大作講演集」第7巻

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1  出発にあたりまして、ひとことメッセージを申し述べさせていただきます。
 本日は早朝にもかかわらず、中国大使館から李連慶先生(参事官)、李孟■りもうきょう先生(二等書記官)、周斌しゅうひん先生(三等書記官)、また、日中文化交流協会の白土先生、西園寺事務所の南村先生、日本を代表するジャーナリスト各位等、各方面から多数の方々のあたたかなお見送りをいただきまして、一同を代表し心から感謝申し上げ、ここに厚く御礼申し上げます。
 今回は中日友好協会からのご招待をいただき、約二週間の予定で全世界の注目をあびている偉大なる建設をしゆく中国を訪問してまいります。日中両国の確たる友好親善は十数年前よりの私の念願するところでありました。
 昭和四十三年の学生部の総会において、私は日中友好に対する提言をいたしました。そのとき松村先生はひじょうに喜ばれ、わざわざおいでくださり、ぜひ中国との永久のきずなをつくってもらいたいとの趣旨のお話をうけたまわったものであります。ともあれ、松村先生と諸先輩の努力、かつまた盟友公明党の努力によってできあがった、アジアの安泰と平和の“金の橋”ともいうべき日中友好の実現に、心より敬意を表しつつ、私は、中国の完成と未完成を含まれた未来の無限性への真の姿を全生命で受けとめてこられれば、望外の喜びと思うしだいであります。
 更に政治、経済の次元というものは、力の論理と利害の均衡のうえから、ややもすれば、両国間にすきま風を与えることを心配する一人でありますが、ともかく、私は永久性につながる両国間の文化の交流を第一義として、そしてまた、民間次元の美しくも尊い真実の人間との友好実現によって、揺るぎなき平和の基盤を、さらにさらに強固にしていきたいと思っているものであります。
 特に教育こそ、新しい文化創造への一つの源泉であるとの認識にもとづいて、新中国の教育のあり方を視察し、意見の交換ができればうれしいと思っているのであります。
 また、創価学会の第一次訪中団のメンバーは、特に青年部の代表が多く、新時代を担って立ちゆく、中国の青年学生との交流をとおし、両国青年の相互理解をいちだんと深め、信頼と友情のきずなを確たるものにしていければと念願しております。
 中国の青年学生の方々を、できうるものならば、私もご招待申し上げ、そのきずなを二十一世紀にむけて少しでも推進できるお役にたてばと思っている一人でございます。
 最後に、きょうは各界の多くの諸先輩をはじめ、宗門、役員の方々のお見送りをいただきましたことを、重ねて感謝申し上げ、そのご好意に報いるよう元気に行ってまいります。ほんとうにありがとうございました。
 昭和49年5月29日 訪中団団長 池田大作 東京国際空港

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