Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第4回少年部総会 平凡の中に堅実と進歩の歩みを

1974.8.8 「池田大作講演集」第7巻

前後
1  ちょうど諸君と同じ少年のころ、私には三つの苦しみがあった。病弱であったこと、兄が戦争に行ったこと、そのために家が貧しかったことである。
 しかし、入信以来の二十七年間の歩みを振り返って明確にいえることは、病弱を解決していく活力も、戦争から平和へ向かう哲理も、福運を積む実体も、この仏法のなかにあるということである。信仰を貫き、時がたてば、時代とともに必ず一切が本源的に解決する。
 その意味において、平凡ななかにも堅実に、進歩的に歩いてもらいたい。理想だけ大きくて、背伸びする必要はない。まして少年時代の貧乏は恥でもなんでもなく、少年に貧乏も金持ちもない。それは親の一つの社会的産物にすぎない。
 平凡ななかにも堅実に、進歩していこうという心があれば、必ず人生を大きく転換していける。決してあせらず、朗らかに進んでほしい。
 少年部から中等部へ、そして高等部へと堅実に自己をみがき、大学時代にもう一歩自己を深め、社会人になったら完璧な“信心即生活”を確立していく、この堅実な歩みがいちばん理想的である。自分というものを直視して、どう生きるか――これを忘れがちになるところに不幸がある。
 また学問は世界共通のものであるから、自分のために広く深く勉強していただきたい。男子は大学まで、女子は少なくとも高校までは出てもらいたい、というのが私の念願である。
 ただし、生命の解決法、知恵というものは、妙法の哲理以外にない。政治次元の思想や主義は多くあるが、それは結局は“生命”“人間”というものに光を当てたものではない。やがて“生命原点”“人間原点”の時が到来することは絶対に間違いない。これは世界の知性の一致した見解でもある。その時にこそ、諸君が躍り出て“生命解決の哲学はこれだ”といいきってほしい。
 社会的に有名な人は多い。けれども、人間として偉大なのは、この人間の内面的問題に関する「妙法蓮華経」の哲学を探究、実践することである。
 諸君が成長し、このことが社会的に認識され、評価される時こそ、新世紀=広宣流布の時代というのである。
 そのためにも平凡のなかにも、堅実に進歩的に人生の坂を上っていこう。(要旨)

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