Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第13回学生部総会 かざそう民衆勝利の旗

1971.9.5 「池田大作講演集」第4巻

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1  第十三回のわが学生部総会、ほんとうにおめでとう。
 本日の晴れやかな英知の集いには、ぜひとも私は列席したいと念願しておりましたが、あいにく関西文化祭等の行事があり、参加できないことを、ご了承ください。しかし陰ながらいつも諸君の限りない成長と健康を祈りつつ、題目をあげておりますことを、忘れないでいただきたい。
 いま創価学会は、宿命的ともいうべき人類未聞の平和革命に、たゆみなき法戦を繰り返しております。それは申すまでもなく広宣流布という総体革命であります。
 革命には、つねに反革命勢力が存在する。そして、その反革命勢力が、顕在化しゆくことは歴史の示すところであります。生命哲学という不変的理念を原点とする総体革命であってみれば、我らの新しく鋭い前進には、すでに日蓮大聖人が指摘されたごとく、反勢力は魔軍となって、狂わしい形で顕在化してくるのも、当然なことであります。
 しかし創価学会は、断じて逡巡などはしない。また、してもならない。むしろその嵐に莞爾として挑みゆく――「SA144E」の革命的闘争が、学会精神であったのであります。我らは権力にも媚びない。財力にも屈しない。ひたすら庶民という、無冠の友と友とが、心より握手していく尊い作業を進めているのであります。
 諸君は、目覚めた偉大なリーダーとして、多角的な意見をもっていることと思いますが、現段階においては、未聞の革命が、人間主義に徹して、幾多の困難を克服しながら前進せねばならぬ今日――枝葉の疑問を大きく包容し、批判するまえに堂々と乗り越え、戦い進んでいっていただきたいのであります。
 私は信ずる。また我々は信じたい。厳正なるいつの日かの歴史が、我らのこの人間愛を憤激と、血と汗の正義の怒号が、いかに必要であったか、そして人類救済の尊い苦闘であったかを、実証するにちがいないということを。未来にあって必ずやその歴史は、現時点の疑惑と軽侮の妬みを一転させ、正当と畏敬の審判を下すことでありましょう。
 幾万の英知の諸君!
 そして幾万の若き革命児諸君!
 民衆は君たちを待っている。もはや民衆は、既存の指導者を信じない。名もなきまじめな民衆は、君たちの純粋にして勇気ある活動を双手をあげて待っている。幾山河を越え、幾多の広布の道を開いた私に代わって、総体革命の総仕上げの道を、牢固として構築していただきたいのであります。
 ともあれ、新しい時代の、新しい指導者として、新しい勝利の旗をかざしながら、全地涌の菩薩の頭脳となり、眼となって、私に代わり、断固たる凱歌の登攀をなしていただきたい。
 諸君には、若さがある。情熱がある。理性がある。そして実践力という、かけがえのない無限の財宝があります。この人生、この青春を決して悔いることなく、天空に生かしきって、一人ひとりの人間革命の、偉大にして崇高なる不滅の金字塔を残していただきたいのであります。
 最後に、諸君の健康と健闘を祈りつつ、この総会を記念して「革命の河の中で」を贈ります。
2   革命の河の中で
      時とともに
      革命の厳しき河は流れる
      今日もそして明日も――
  
      若き君よ
      清新の光を放つ君よ
      君でなければならない
      君のイメージを抱き続けて
      山河鮮やかに
      強靱な堤防を築くことだ
  
      君よ 走れ
      民衆のために 走れ
      君の無辺の限界を探ねて 走れ
  
      古来 革命児は
      この映像と 極限の河の中で
      どれほどの軌跡を描いたことか――
  
      怒りの悶絶
      嘆きのテーゼ
      皮肉の冷笑
      涙ぐんだ瞳
3   しかし 先駆を走る若人は
      なお この魅惑の挑戦に
      限りなき愛着を示す
      それが 若人の運命かも知れない
      君よ それでいいのだ
      革命とは 所詮ロマンであるからだ
  
      夢みる精神の徘徊 ロマンの接吻
      この人生と社会と歴史をキャンバスに
      鮮烈な点と線をとどめる
      秀絶にも似た 画匠の生涯――
      若き革命家の 英智の勝利は
      その一点にあるのだ
  
      原初の経典に
      心如工画師と
      また いわく
      説己心中所行法門と
  
      人間という真実から 表現を除けば
      何が残るか
      表現 表現……必然性の表現
      已むにやまれぬ表現
      この 壮麗なる自由を乱舞して
      三島は叫び 太宰は死んだ
  
      彼らは 自らの終末すら
      表現してみせたかったのかもしれない
      でも 君の志向する芸術に
      そんなナルシシズムは 要らない
      本来 無作の表現
      それでいいのだ
      それが 人間真実の帰趨の美であるからだ

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