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日蓮大聖人・池田大作

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第128回7月度本部幹部会 幹部としての責任感と使命感を

1970.7.22 「池田大作講演集」第3巻

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1  今月の座談会は、皆さま方の力により、ぐんぐん上げ潮に乗り、大成功を収めることができたことを、まずご報告しておきたい。大変ご苦労さまでした。
 創価学会は、ご承知のとおり、座談会から出発したわけで、いわば座談会は創価学会発祥の原動力である。八月、九月も更に水かさがしぜんと増すように、暑さに負けず、ともどもに頑張ってまいりましょう。座談会につどい、座談会に参加させていくことが、仏道修行に通ずるのです。
 いま、私は、小説「人間革命」とあわせて「私の人生観」の執筆を進めている。「人間革命」では、学会の目的、使命、歴史等々を、後世に正確に残しておきたい。現在と同じ原理、方程式で学会草創期の歩みを書きとどめているつもりです。そのことを鋭く洞察し、信心の根本を理解していただければ幸甚です。
 また「私の人生観」の次には、相当の日数はかかると思うが「生命論」の執筆に取り組む予定です。仏法の奥義ならびに生命の本源を真に解明し、しかも人々に納得させうるだけの論文は、いまだ世界に存在しないといっても過言ではない。したがって、この「生命論」は、日蓮大聖人の仏法の本源である生命とはいかなるものかを、現代的に論じてみたい。そして創価学会の、また仏法を学する者の代表として、世に問いたいと思っております。原稿用紙約千枚の論文になるものと予想しているが、まったく大変なことで皆さん方も応援していただきたい。
2  幹部のあり方、心構え
 これまでも機会あるたびに申し上げてきたことですが、幹部のあり方、心構えについて、若干、所感を述べておきたい。
 第一に、幹部は豊かな包容力をもってほしいということです。もし、幹部に包容力が欠けていれば、真面目な後輩が苦しむようなことがおき、かわいそうです。
 また、幹部は庶民的であること、根本である信心については確信に満ちていること、細かいことにも気をくばり親切であること、優れた統率力をもつこと、いかなる指導、戦いにおいても急所をはずさないこと、等々が望まれる。
 なお、幹部の夫人で、自身も幹部である人は、学会員を守ってあげてほしい。その人のあたたかい配慮が組織を生きいきさせる大きな力になりうるし、反対に威張ったり、顰蹙をかうような言動があれば、組織は沈滞しかねません。
 いずれにしても、幹部としての自覚と責任感、使命感をもった人が真に力ある幹部であり、そうした人ほど功徳も大きく、人間革命も早いというのが、大聖人の御金言である。後輩を成長させ、一切の戦いを賢明に勝利へ導いていってほしいと思います。
3  妙法は全文化の根源と確信
 王日女殿御返事に「SA079E」という一節があります。
 短い御金言であるが、広宣流布の姿、信心即社会の姿を端的にいいあらわされており、深意を拝することができます。
 「大地の如し、万物を出生す」――大聖人の仏法は一切の文化、産業の根源である。すべてのものに理念的裏づけを与え、本源的活力を与え、蘇生させていくのが妙法である。その妙法の大地のうえに、一切の文化の花が開いてくるのです。
 「大海の如し、衆流を納む」――世界にはさまざまな学問、学説があるが、人類の最大の悩みである生命の本源、宿命打破ということについては、なんら根本的な解決を与えていない。大聖人の仏法はあらゆる思想、哲学を包含しており、現代の先駆をいく各分野の学問の成果も、すべて妙法を証明し、指向することになる。そうした時代が刻々と近づいている――そのことを確信しなさい、とのご指導といえよう。
 「日月の如し、四天下を照す」――大聖人の仏法は、一定の地域に限られ、また一つの時代に固定されるような偏狭なものではない。民族、階層、イデオロギー等を超えてすべての人々を救済し、法をたもった人は永遠に栄えていく大哲学であるとの仰せです。
 大聖人の弟子であるとの誇りを更に強くし“八とは聞く義”という言葉どおり、この八月に、おのおのがそれぞれの立場で、どのようなものでも、なにかの面において一歩開いていっていただきたいと思います。

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