Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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「信心即社会」の原理  

「池田大作講演集」第2巻

前後
1  白米一俵御書にいわく、
 SA060E
2  この文の大意は、金光明経や涅槃経の経々というものは深い哲学ではあるが、これらの経では世間法と仏法とを立て分け、それを相対的に論じている。それに対し法華経では、世間法即仏法であり、社会、世間を離れて仏法はないと説いている。
 法華経では「一切世間の治生産業は皆実相と相い違背せず」と説く――「一切世間の治生産業」とは、文化であり、経済であり、教育、科学、政治等々、「王仏冥合」の「王」にあたります。また「実相」とは「仏」のことで、「相い違背せず」と説いて、王仏冥合の原理を明かした御文であることがわかります。
 したがって、妙法をたもった私達は、治生産業と相い違背してはいけない。王仏冥合を実現しなければならないのです。
 いいかえれば、私達の信心は、宗教の発展のための宗教家や宗教人をつくっているのではない。あくまでも、力ある社会人、そして教育者、科学者、政治家、財界人、学生等々、信念と正義の社会的指導者をはぐくんでいくための仏法です。妙法を護持した人が、社会のなかに厳然と根を張り、勝利の実証を示していかなければ王仏冥合にならないのです。仏法の実践者はそのまま社会の勝利者になるへきであるという御書なのです。
 所詮、日蓮大聖人の仏法の根本は、広宣流布という最高の文化・社会を建設しゆく、新時代の革命児にふさわしい全体人間をつくっていく人間哲学であります。この御書の実証のため、全員が心を合わせて勇敢に戦っていただきたい。

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