日蓮大聖人御書|池田大作著書|御書検索|スピーチ検索

1 　撰時抄にいわく、
　SA056E
　SA057E

2 　いかなる智者であっても、日蓮大聖人の智恵に比べれば、物の数ではないというのです。大聖人は三世を通観した仏ですから、智人の及ぶところではない。今の智人といわれる人は、家族をどうすることもできずに悩んでいたり、一人の人間に対してさえ本源的な歓喜を与えることもできず、まして宿命転換をさせることもできない。
　また、大聖人のこの教えを、その通りに実践していく人は”梵王””帝釈”にも勝れている。梵王・帝釈というのは、今でいえば指導者です。会社の社長とか、政治家とか、社会的に力ある人という意です。これらのいかなる社会的指導者よりも、妙法を信受し、真面目に実践している人は、勝っているとの大聖人の御文であります。それを確信してください。
　時代をリードしていく人が、結局は指導者であります。その時代に、なんら精神の共感も呼ぶことのできない有名人は、虚栄・虚飾の人であり、虚像の人です。無名ではあっても、一対一の話し合いによって一人の人に感動を与え、その心を動かしていく――その一つ一つの生命の対話を通して、時代を変えていくという活動をしている私どもは、真実の民衆の指導者であると自覚していきたい。そのように自負し、確信して、晴れがましく頭張っていただきたいと思うのであります。