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日蓮大聖人・池田大作

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第122回1月度本部幹部会 座談会、教学、指導の実践

1970.1.25 「池田大作講演集」第2巻

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1  いかなる時代、世の中になっても、信心をつらぬいた人が、最後は勝ちます。
 太平洋戦争のときにも、多くの同志が弾圧をうけました。信心を全うした人が、今栄えています。あのときちらっと疑念にとらわれ、退転した人達は、全て今になって苦しんでおり、後悔しています。こうした苦難のときの信心こそ大事なのです。
 皆さんも、すでにご存知のように、副会長制がしかれました。昨年の秋から、何回となく最高幹部のあいだで検討され、審議されてまいりました。そして、一月二日、初登山の際に発表になったわけであります。北条、森田、秋谷の三氏が副会長に就任しました。互選であります。
 世紀の殿堂・正本堂も、皆さんのお力で完成は間違いありません。創価大学も来春開校の運びとなっております。七百五十万世帯達成も確実であり、また恩師の十三回忌も追っております。ありとあらゆる分野で、完璧な仕上げの布陣は終わりました。このあたりで小説「人間革命」の執筆に取り組みたい。といっても、あと十五巻、およそ十五年はかかります。
 多角的な活動は皆さんに任せるとして、私は私の仕事をしなければなりません。令法久住のための仕事をしていかなければ大変です。それをやらずに死んだとしたら、そのあとは、いったいどうなるでしょうか。
 日目上人の場合には、国家諌暁に出かけて、その途中美濃の垂井で亡くなられてしまった。跡継ぎを定めておかなかったので、派閥ができている。
 日興上人の場合は、四十五歳でを退かれて、重須談所で新六、本六を訓練して、令法久住のための大きな手を打たれました。そして実質的に三世日目上人に譲られたのは、亡くなる一年前でありました。このようにいろいろな方程式があります。
 私が、第一にも第二にも願っていることは、生涯、創価学会員を守りきっていきたいということです。一人も犠牲なく、全員が幸せになるまで、お子さんも、お孫さんも守りたい、これだけが私の願いなのです。
 私としては、どこへでも行ってあげたいと思うのですが、それでは「人間革命」はとても書けません。私が書かなければ、創価学会の真実というものが消えてしまいます。それに私も人間ですから、いつかは死ななければなりません。今のうちに、完璧な創価学会の陣営、人材というものをつくっておかなければ、将来、必ず行き詰まってしまいます。そうあってはならない。どこまでも、創価学会を大きく発展させ、伸ばしていきたい。今までもいろいろな角度から考えて、手を打ってきたつもりですし、今後もまた打っていきます。
 また十年前と現在、また現在と十年後とが、同じではしょうがない。全部、変化に次ぐ変化です。それに対応していかなければなりません。
 したがって、この三人の副会長をして、なかんずく北条副会長を中心として、更に和泉理事長、辻総務室長を加えた五人で団結して進んでまいることになりました。
 実際の活動は、北条副会長を中心として、団結も堅く前進していつてください。私は一九八〇年代、一九九〇年代のために、「人間革命」の執筆と人材の育成を全魂込めて進めていきます。
 創価学会は、信心の本筋の活動である座談会、教学、指導、これを繰り返していきます。この三方針を着実に実践して、その結果としての多角的な応用戦は当然、展開してまいります。
 法を護り、かつ仏の子供を守りたい――それが私の信念です。
 「人間革命」の執筆もあるし、創価大学の設立も大変な仕事です。政治のことは、政治家がやればいいのです。私達の大目的は広宣流布の一点にあります。民衆救済です。不幸な人々を幸せにするのです。これは断固やります。これ以外に目的はありません。
 そして人々を幸福にする根本の鍵は、やはり御本尊を持たせる以外にはないでしょう。草創期の精神に戻って、それを着実にやっていきましょう。
 この妙法流布こそ学会精神であり、日蓮大聖人の真実の弟子としての実践です。
 現在、三類の強敵、三障四魔がと競い起こっています。それは正本堂建立という本門戒壇の建立を前にして、当然、予想されていた難です。ここに本門の題目、本門の本尊、本門の戒壇の三大秘法が厳然とそろうのであり、法理のうえでは事実上の広宣流布なのです。なんらかの形で大きな難がなければ、御書は虚妄になってしまいます。
 どんな難をうけようと、創価学会の正しさは、私達がいちばんよく知っています。お互いに同志を守っていこう。そして反省するものは反省して、社会に決して甘えることなく、社会を大事にしていこうではありませんか。

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