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日蓮大聖人・池田大作

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まえがき  

「平和と人生と哲学を語る」H・A・キッシンジャー(全集102)

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1  〔対談者略歴〕
 ヘンリー・A・キッシンジャー(Henry A.Kissinger)
 一九二三年ドイツに生まれる。ナチスによるユダヤ人迫害を逃れ、十五歳で家族とともに渡米。四三年、陸軍に徴兵。同年、米国に帰化し市民権を得る。終戦時にはドイツ占領区の司政官を務める。四六年ハーバード大学政治学部に入学、十九世紀の外交史を専攻。同大学院を終了後、講師・準教授・教授と昇進。六九年ホワイトハウスに入り、国家安全保障問題担当補佐官、国務長官を歴任。周恩来、毛沢東、ブレジネフ、レ・ドク・トなどと精力的に会談。ベトナム和平の功績により、七三年「ノーベル平和賞」受賞。著書に『キッシンジャー激動の時代』『キッシンジャー秘録』『核兵器と外交政策』ほか。
2  まえがき
 親愛なる池田先生
 昨年の九月に行われたわれわれの対談が、その一周年にあたる一九八七年九月に単行本として上梓されることを知り、うれしく思います。
 われわれの対談は興趣つきることなく、また思索をつくしたものでありました。
 現代の緊迫した多くの問題について意見を交換しあったことを、私は今でも懐かしく思い起こします。
 本書の上梓にさいし、日本の読者の皆様にも私と同様、この対談を楽しんでいただけることを願っております。
        心からの敬意をこめて    ヘンリー・A・キッシンジャー  
3  親愛なるキッシンジャー博士
 お手紙を拝見いたしました。
 “二十一世紀へ、示唆に富んだ対談を”という博士と私の合意が、一冊の対談集として結実しました。
 私も大変にうれしく思います。
 十二年前、私は博士との会談のため、小雪のふるワシントンを訪れました。
 国務長官執務室での友情あふれる出迎えは、今でも忘れません。
 この対談の流れは、その時、お互いに「将来の意見交換」を約しあったことに始まります。
 博士は、一九七九年の四月と一九八一年の七月に来日されました。
 そのさい、私たちは、対談のための構想を練り、率直な意見を交わしました。
 昨年九月、博士は、この対談のためにわざわざ来日されました。
 真剣に「平和」を望み、「人生」を慮り、「哲学」を語りあった有意義な二日間。
 対話を、読者に提供できることを博士とともに喜びたいと思います。
        池 田 大 作  
  

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