Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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離島の同志万歳!(下) 心は一つ! 創価の師弟の旗高く

2008.10.7 随筆 人間世紀の光5(池田大作全集第139巻)

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1  日蓮大聖人は、遠く離れた島で、健気に奔走する千日尼に、書き送られた。
 「御身は佐渡の国にをはせども心は此の国に来れり
 たとえ会えなくとも、広宣流布に生きゆく師弟の心は、いつも一体なのである。
 創価の異体同心の大前進の回転軸となっているのが、本部幹部会等の衛星中継である。
 スタートしたのは、平成元年(一九八九年)の八月に行われた大東京の第一回の総会からであった。以来、二十年目を迎えた。
 一回一回の衛星中継を、真剣勝負で完璧に運営してくださっているSHN(SGI・ヒューマン・ネットワーク)、またサテライト・グループをはじめ関係者の方々に、私は改めて心から感謝を捧げたい。
 創意工夫を凝らした画面の字幕も、「わかりやすい」と誠に好評だ。さらに、これまでの衛星中継に加えて、「インターネット中継」が全国に喜びを広げている。
 このインターネット中継は二年ほど前に開始され、その後の技術革新と、担当者の尽力で全国的に展開され、今年(二〇〇八年)の四月から大規模な拡充が図られた。その結果、七月までに、離島や山間部など全国二百二十九会場に、本部幹部会の映像(動画)を送れるようになったのだ。会場提供の方々にも、深く御礼申し上げたい。
 これまで"音声中継"もなかった地域や、都市部でも、高齢者の方々が多く、最寄りの会館へ遠いという地域も含まれている。
 最も大変な使命の国土で、最も真剣に戦い抜いてこられた同志である。
 ああ、あの地域の同志とも、さらに一重強く、心の絆を結べたな──と、嬉しさもひとしおである。
 会合後に寄せられる喜びの声も、どれほど深く、どれほど強く胸を打たれることか。全国の津々浦々から届く感動の報告を拝見し、妻は目を潤ませながら、お題目を送らせていただいている。皆、あまりにも尊き仏様であられる。一人ももれなく、健康でご長寿であられるよう、そして、それぞれの島のご繁栄を、朝な夕な、夫婦して祈り続ける日々である。
2  沖縄本島から約四百キロ離れた東海上に浮かぶ、南大東島、北大東島の同志のこともお聞きした。
 ──島の同志が待ちに待った初の中継日、続々と集って来た友が、嬉しそうに受像機の前に陣取られた。
 "ネット中継"の操作担当者が緊張の面持ちで、通信機器のボタンを押した。映像が映し出されると、「わーつ」と歓声と拍手と笑顔が弾けた。涙を浮かべて喜ばれる方もおられた。
 「我らの島に、先生と全国の同志が来てくれた!」と、終了後も感動はおさまらなかったと伺っている。
 鹿児島市の南西ほぼ二百キロ海上にある、トカラ列島の口之島での中継には、光る海外の友の姿に、「仏法が本当に世界に広がっていることを実感できた」とも語っておられた。
 中継が行われる香川県の伊吹島、高知県の柏島、熊本県の天草諸島の御所浦島等でも、友情と信頼の拡大は目覚ましい。
 さらに、日本海に浮かぶ北海道の天売島──。
 私は十六年前に旭川を訪れた折、島の一粒種である"広布の父"に、天売訪問の思いを句に詠み贈った。
  いつの日か
    約束はたさむ
      天売島
3  島の友は、インターネット中継を、その約束の実現と喜んでくださっている。
 どの島でも、広宣流布の歩みは、幾多の三障四魔との戦いであった。だが、自分こそ島の広布の責任者との覚悟で歯を食いしばり、厳に揺るがぬ信頼の根を張ってこられたのだ。
 悪逆の日顕宗の坊主らに断固として打ち勝った、大誠実の壱岐・対馬の友の顔も晴れ晴れと輝いている。
 御書に幾たびも「壱岐・対馬」と記され、深く深く心に懸けておられた大聖人が、いかばかり喜び讃えてくださっていることか!
 今、約二百四十の島々で、わが友は誇り高く、創価の旗を打ち立てておられる。
 あの島からも、この島からも轟いてくる歓喜の波音は、"正義の楽土はここにあり!"との、勝利宣言と思えてならないのだ。

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