Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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荒川に轟け庶民の勝鬨  

2005.4.24 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

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1  嵐に真の力を新しき力を!
  使命ある
    夫婦の幸福
      諸天らも
    守り讃えむ
      勝利勝利と  二〇〇五年四月二十日
 偉大なる荒川は、悠然と、すべての広宣流布の闘争に勝ちに勝った。その福徳は、三世永遠に子孫へつながっていくことは、御聖訓に照らして間違いない。
2  それは、今年の一月四日の朝のことである。手にした聖教新聞には、全国千会館にわたって行われた日本最大の新年勤行会の模様が、明るく賑やかに報じられていた。
 私は嬉しかった。牧口先生も、戸田先生も、いかばかりお喜びのことであるかと、妻と共に勤行をし、深く、そして楽しく唱題をさせていただいた。
 この日の聖教の一面には、明るい、晴れ晴れとした元旦、わが創価学会本部に集われた友の写真が写っていた。その最前列に、晴れ着姿の五人の乙女の、お伽話を思い出すような清々しい笑顔があった。
 それは、大東京の原動力となっている、荒川創価の女子部員の方である。私と一緒に戦ってくださった父や母のお孫さんであり、お嬢さんであると、笑顔で見つめた。私は、側にあった赤ペンをとると、聖教新聞の写真の下に綴った。
 「幸福に!
   一生涯、勝利者に!
    五人娘に!」
 あとで聞くと、既に、この一月四日から、荒川婦人部の有志は、会館に集って唱題をしておられた。あの五人娘の祖母や母たちの真剣な姿も、そこにあった。凱歌の響きをもって、「青年・拡大の年」は、わが荒川家族との心の交流から始まったのである。
 牧口先生が注目されていたスウェーデンの女性教育者エレン・ケイは語っている。
 「女性の参加なしで、深刻な精神的社会革新が達成されたことは一度もなかった」(『恋愛と結婚』下、小野寺信・小野寺百合子訳、岩波文庫)
 女性を大事にすることだ。婦人部、女子部に、一層、力を入れていかねばならない。
  崇高な
    使命に走らん
      荒川の
    尊き母をば
      仏天護らむ
3  御聖訓には、仰せである。
 「今日本国を見るに当時五濁のさわり重く闘諍堅固にして瞋恚しんにの心猛く嫉妬の思い甚し
 全く、その通りだ。皆様の体験通りだ。私をはじめ学会に対する数限りない中傷誹謗も、悉く嫉妬と悪意による全くの作り話であり、全くの嘘八百である。
 英国の大思想家フランシス・ベーコンは鋭く論じた。
 「嫉妬はすべての感情中最も執拗で持続的なものである」「これは又最も邪悪卑劣な感情である」(『ベーコン随筆集』神吉三郎訳、岩波文庫)と。
 これまで、わが学会の偉大な前進に対して、嫉妬に狂った迫害の嵐が、毎日のように吹き荒れてきた。それはそれは邪悪卑劣きわまりない、反逆者と悪坊主が結託した陰謀であった。
 「猶多怨嫉、況滅度後」と経文に説かれる法難である。尊き供養をし抜いて大事にしてあげた坊主どもが、宗門はもうたくさんの金があるから、あとは学会を潰せとばかりに襲いかかってきたのであった。「まるで宗門は畜生ですね」と、世間の人びとまでも憤慨し始めた。
 広宣流布のため、仏意仏勅のままに、来る日も来る日も、不惜身命の決心で戦っている我ら仏子に対して、卑怯にも卑劣にも、背後から斬りつけてきたのだ。なんと残忍な宗門か!悪口雑言の限りを尽くした、嫉妬に狂いに狂った悪坊主どもよ!
 この冷酷、悪逆、そして忘恩の連中の名は、永久に消えない。仏法が真実ならば、大聖人より、さらにまた仏菩薩より、厳しき怒りの呵責を永劫に受ける大罪だ。
 「この法華経を読誦し、書写し、受持する者を見て、軽んじ賤しみ、憎み嫉んで、恨みを抱くならば……その者は命が終わって阿鼻地獄に堕ちる。その一劫が尽きてまた阿鼻地獄に生まれ、このように繰り返して、無数劫に至るであろう」(創価学会版法華経一九九ページ、通解)と説かれているではないか。
 わが創価の同志は、正義にして偉大であるがゆえに、常に御聖訓通りの難を受けながら、戦い勝利し抜いたのであった。いかに嫉妬狂乱の悪党が、わが創価の師弟の不変の絆を引き裂こうとしても、断じて学会は微動だにしないのだ。あまりにも素晴らしき正義の団結の姿に、宗門の坊主も唖然としたに違いない。内心は「こんなはずじゃなかった。まずいことをしてしまった」と恐れおののいていたことであろう。我らは、下劣な黒雲など吹き飛ばし、晴れ晴れとした大空のもと、新舞台を創った。
 ともあれ、わが師子の軍勢の先頭に立って、私は全国の同志のもとへ、走りに走った。
 私は深く深く誓っていた。御聖訓を信じていた。大難があればあるほど、その誓いの力は倍増していった。そして、最も大切な学会員を断じて護り抜く決意は、日ごとに高まった。
 私の決意は、一段と強くなった。私は、勝利のために、断じて強くなった。有名な「佐渡御書」には、「悪王の正法を破るに邪法の僧等が方人をなして智者を失はん時は師子王の如くなる心をもてる者必ず仏になるべし」と明確に残されている。私は、今こそ、わが同志の胸中深く、この「師子王の心」を燃え上がらせていきたかったのだ。

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