Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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王者の柱・中部 「戦う心」で築いた不敗の堅塁

1999.3.8 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

前後
1  「勇気とは、すべての人が恐れるものを、制圧することである」(「狂えるヘルクレス」小川正廣訳、『セネカ悲劇集』1所収、京都大学学術出版会)――古代ローマの哲学者、セネカの有名な言葉である。
2  ″いちばん苦労した人が、最後は、いちばん幸福になるのが、正しき仏法の在り方である″とは、戸田先生の指導の一コマであった。
 偉大なる中部の歴史も、苦難の連続であった。
 非常に長い間、外の世界が暗闇のように見えた時代が続いた。
 冷たく激しい雨が、陰湿な生ぬるい雨が、茂みから、木立から、さらさらと落ちてくるような時代があった。
 他の明るい世界と違って、何ゆえか、中部は、これほどまでに、暗い困難な時期が続くのであろうか。
 私は、″いとしい友よ、暗い時代と決別して、早く明るい時代を!″と心から祈った。
3  ″暴風雨が去りて、明るい陽の輝きの中部に!″と願った。
 中部は、忍耐で勝った。
 辛抱で勝ってきた。
 戦闘の継続で勝ってきた。
 今は、いたるところで、地平線に漂う金色の雲が、小鳥の鳴き声が、和やかな月が光り、私の宝の胸に、私の心の富となって、勝ち誇って安心している。

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