Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

信心の継承 創価の魂の光を子々孫々に

1998.1.6 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

前後
1  牧口先生の逝去の年となった一九四四年(昭和十九年)の一月。厳寒の獄舎から、ご家族にあてられた先生の書簡に、次のような一節がある。
 「三人で朝夕の信仰を怠ってはなりません」(『牧口常三郎全集』第十巻、第三文明社)
 三人とは、先生の奥様と戦地に赴いたご子息の留守を預かるお嫁さん、それからお孫さん(当時、四歳)のこと。
 また、別のお手紙では、お孫さんを「大切にそだてなさい。御二人が心を合わせて信仰が第一」(同前)と。
 獄中にあっても、牧口先生は、ご家族のことを、わけても、幼いお孫さんの信心の成長を、いかに願われていたことか。
2  昨秋、横浜で行われた世界青年平和音楽祭は、見事に洗練された、百点満点の祭典であった。
 この晴れの舞台に、牧口先生のお孫さんの娘、つまり、ひ孫さんが、姉妹で出演されたとうかがった。
 お二人は女子部の副部長と地区リーダー。立派に創価の庭で活躍されている。
 恩師戸田先生のお孫さんも、東京大学の大学院に学び、博士となり、創価大学で助教授として教鞭をとっておられる。創価教育を担いゆくお孫さんの活躍を、恩師は、どれほど喜ばれているだろうか。
3  小説『新・人間革命』の第二巻「民衆の旗」の章では、ご婦人の読者からの強い要請もあり、わが家の家庭教育についても、少々、ふれさせていただいた。
 子供たちが、信心を本格的に学んだのは、今でいう未来部の会合である。私が文京支部長代理を努めた関係で、三人の息子たちも、文京支部の皆さんのお世話になった。
 長男は、小・中学生時代、二人の弟を連れて、大田区の自宅から、文京区の会場まで、よく通っていた。
 しかし、時には、会合をいやがることもあった。
 そんな時、妻は言った。
 「遊んでいれば、その時は面白くても、後は空しいでしょ。でも、学会の会合は、行くときはいやでも、行った後には、喜びがあるものよ」
 子供たちも、それを実感していったようだ。

1
1