Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第二東京最高協議会 勇敢に師子王の大闘争を

2005.11.18 スピーチ(2005.8〜)(池田大作全集第99巻)

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1  最前線の同志を讃え
 天も晴れ、地も晴れ、心も晴れわたる学会創立七十五周年の「創立の日」、おめでとう!
 ここ第二総東京をはじめ、全国の婦人部の皆さまの祈りを映すように、きょうはすばらしい大晴天となった。白雪を冠した富士も、今朝は昇りゆく太陽に、ひときわ荘厳に光り輝いていた。
 アメリカの民衆詩人ホイットマンは高らかに謳った。
 「かくしゃくとした老齢の女性、その年季の入った快活さ、元気旺盛な子どもを育て上げ、達成感でついに迎える休養と満足と思索の日々――これ以上に美しく、啓発的で、特筆すべきものを私は知らない」(Horace Traubel, With Walt Whitman in Camden, vol.1, Small, Maynard & Company.)
 広布に生きる多宝会の姿ほど美しく、神々しいものはないと私は思う。
 一番偉い人とは、だれか。ホイットマンは言う。
 「私は、いつもは表に現れない、忘れられたような陰の人々に大きな尊敬の念を持っている。結局は、そのような目立たない無名の人たちが一番偉いんだよ」(Horace Traubel, With Walt Whitman in Camden, vol.3, Mitcell Kennerley.)
 広宣流布に行動する無名の学会員こそが一番偉い。最前線の同志を、そして陰で一切を支えてくれた尊き友を、私は最大に讃えたい。
2  「夢の中の栄え」に惑わされるな
 日蓮大聖人は仰せである。
 「(衆生は)ある時は人に生まれて、諸の国王・大臣・公卿・殿上人などの身となって、これほどの楽しみはないと思い、少しばかりの果報を得て十分であると思い、喜び合っている。これを仏は、″夢の中の栄えであり、幻の楽しみである。ただ法華経を持って、速やかに仏になるべきである″と説かれたのである」(御書38㌻、通解)
 虚栄の幸福に惑わされてはいけない。どんなに高い社会的地位を得ても、それは永遠には続かない。「夢の中の栄え」であり、幻のようなものだ。御本尊を持ち、題目をあげ、広宣流布に生きぬく人生は、絶対に崩れない大福徳を積むことができる。ここにこそ「現実の幸福」があるのだ。
 さらに、御書に「天は必ず戒を持ち善事を行う者を守る」(1345㌻、通解)と断言されているように、諸天善神は妙法を受持する者を必ず守護するのである。
 大聖人は厳しく戒められた。
 「わが一門の中でも、信心を貫き通せない人々は、(初めから信じないよりも)かえって罪がある」(御書1168㌻、通解)
 せっかく信心したのに、退転したり敵対する。その罪は、正法を知らないときよりも重い。これは当然の道理といえよう。なかには、「そんなに厳しいのなら、最初から信心しなければよかった」(笑い)と言う人もいるかもしれない。しかし、もう、してしまったのだから(笑い)、始めた以上は、やりぬくことだ。そこに幸福の直道がある。やった分だけ得をする。信心をした人は、世界最高の偉大な使命を担った人なのである。
 「聖愚問答抄」には、こう仰せである。
 「『邪』と『正』が肩を並べて立ち、『大乗』と『小乗』が優劣を争う時には、万事をさしおいて謗法を責めなさい。これが折伏の修行である。この旨を知らないで、摂受・折伏の方法を誤るならば、成仏できないだけでなく、かえって悪道に堕ちるということは、法華経と涅槃経に確かに説かれている」(御書494㌻、通解)
 末法の修行は折伏である。折伏とは「正義」と「真実」を語りぬくことだ。邪義を屈伏させる大言論戦である。ここに安穏の社会を築く根本の道がある。それを日々、実践しておられるのが、わが尊き同志の皆さまである。
3  ヘミングウェイといえば、名作『老人と海』などで知られるアメリカの作家である。彼は、小説『日はまた昇る』に、こうつづっている。
 「ひとつのとこからよそへ移ってみたって、君自身からは逃げられないんだよ」(高村勝治訳、『ヘミングウェイ全集』3所収、三笠書房)
 そのとおりである。人間だれしも、自分自身から逃れられない。
 どんなにすばらしい相手と結婚しても、どんなに環境を変えてみても、自分自身が変わらなければ、何も変わらない。自分自身が幸福をつくるのだ。福運をつけていくのだ。人間革命しかない。
 ロシアの大詩人プーシキンは記している。
 「希望を持ちましょう、――希望を持っことはつねによいことなのです」(「書簡」池田健太郎訳、『プーシキン全集』6所収、河出書房新社)
 わが胸中に希望の火を赤々と燃やしながら、人間革命の大道を朗らかに進みましょう!

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