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日蓮大聖人・池田大作

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創立七十五周年記念協議会(4) 平和の道も、幸福の道も一人の戦いから

2005.8.24 スピーチ(2005.8〜)(池田大作全集第99巻)

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1  われらの勝利を世界の友が待っている
 明るく進もう! 創価学会は、平和と文化と教育の大行進だ。われらの勝利を、世界の友が見つめている。待っている。
 思うようにいかないとともあるかもしれない。しかし、人のせいにして愚痴を言うだけ――そんな消極的な姿勢は、勝利者の生き方ではない。
 そういう時こそ、元気よく、朗々と題目をあげるのだ。
 「わが地域を日本一にしよう!」「わが使命の本陣を、世界一にしよう!」
 師子吼するのだ。猛然と祈るのだ。
 「私の祈りで、私の叫びで、皆の心を動かしてみせる!」と。
 断固たる決心で進むのだ。わが地域の組織を、新しく、もう一つ、つくるくらいの心意気で!
 最後の最後まで、皆を励ましていくのだ。そして、叫んで叫んで叫びきっていくことである。
2  今は「宣伝」の時代である。いいことも、話さなければ、伝わらない。
 広宣流布は、仏法の正義を伝える「大宣伝戦」であるといえよう。語れば、語った分だけ力になる。それをしなければ悔いを残す。
 創価の同志は、百九十もの固と地域で活躍している。世界中から数多くの顕彰を受けている。
 「こんなに、すごいんだ」「これだけの多大な期待と評価があるのだ」――そう語る声が、人々を変えていくのである。勇敢に、自信をもって語りぬこう!
 戸田先生のもとで学んだ小説『九十三年』。
 そのなかで文豪ユゴーは呼びかけた。
 「戦闘の最後の勝利は、つねにもぎとるようにしてかちえられるものなのだ」(辻昶訳、『ヴィクトル・ユゴー文学館』6所収、潮出版社)
 新しい広宣流布の夜明けは目前だ。ともに祈りきり、戦いぬき、最後の勝利をもぎとろうではないか!
3  一にも人材、二にも人材、三にも人材の輩出を
 ある東北出身の青年が、うれしそうに古い「聖教新聞」のコピーを届けてくれた。
 一つは、昭和二十七年(一九五二年)十一月一日付の聖教だった。それは、仙台指導に行かれた戸田先生を、東北の二人の女子部員の記者が取材した訪問記であった。女子部員の″会長直撃インタビュー″である。
 私も、そうだった、そうだったと、本当に懐かしく思い出した。
 先生は、緊張する二人を励まされながら語られた。
 「皆、日蓮大聖人の命を受け、広宣流布する役目をもって生まれてきたということ自体、深遠な宿習なのです。そういう地涌の人生をよく見つめることが大切だよ」
 「自分観、人生観、社会観、宇宙観の四つをきちっとまとめているのが仏法なのです」
 もう一つ届けられたのは、昭和三十二年(一九五七年)に聖教の「北日本版」(東北・北海道版)に載った、「北日本の青年部員に与う」と題する連載記事である。
 これは、師匠である戸田先生のご精神を学び、広布の使命感を深めようとの企画で、当時、青年部の室長だった私へのインタビューであった。
 師匠に真正面からぶつかっていこうとする北日本の青年の純粋な求道心に応えようと、私も真剣に語った。そのなかで、私は、東北の青年に呼びかけた。
 「白馬に打ち乗ったつもりで、関八州はおろか北海道にも伸びていくという意気に立って前進していただきたい」「一にも人材、こにも人材、三にも人材の輩出を」と期待をこめた。
 壮大な東北の未来を見つめながらの語らいは、今も忘れ得ぬ思い出である。
 ともあれ、青年が、大求道心を燃やして、師匠に直結していく。この心が、今の偉大なる東北青年部の大城を創ってきたのである。人材育成グループ「仙台・青年と語る会」の伝統を受け継ぎ、このほど新たに「二十一世紀東北・青年と語る会」が結成されるとうかがった。東北青年部の新時代の幕開けを心から祝福したい。
 東北の広布史は、「限界を突破する人材」「逆境に打ち勝つ人材」への境涯革命の歴史であった。
 ある哲学者は叫んだ。「正義によって立て! 汝の力二倍せん」と。
 われらの「正義」とは、立正安国の精神であり、広宣流布の闘争である。
 「二倍せん」とは、たんなる数字では決してない。「自分の力は一しかない」と思い込んでいる、自分の「心の限界の壁」を勇敢に打ち破ることである。生命の奥のあきらめの鎖を、きっぱりと断ち切ることなのだ。ゆえに、それは「二倍やればいい」という問題とも違う。必ず三倍四倍に拡大していく突破口なのだ。

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