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日蓮大聖人・池田大作

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代表幹部研修会(1) 前進! 前進! 幸福の大道を

2005.8.15 スピーチ(2005.8〜)(池田大作全集第99巻)

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1  信心とは行動 そこに勝利と生きがいが
 広宣流布の黄金の歴史をつくる毎日の大闘争、本当にご苦労さま! ありがとう!
 民衆の魂を揺り動かした中国の革命作家・魯迅は言った。
 「目的はただ一つしかない――前進することだ」(「門外文談」松枝茂夫訳、『魯迅選集』11所収、岩波書店)
 「前進!」――本当にいい言葉である。戸田先生が、最後に叫ばれたのも、「追撃の手をゆるめるな!」。われら青年に「前進!」と託された。
 世界的な哲人も、「前進!」と叫んだ。有名な指導者たちも、「前進!」と呼びかけた。
 何より日蓮大聖人が、「前進!」また「前進!」の御一生であられた。「日蓮一度もしりぞく心なし」と仰せのとおりであった。
 人生と社会を勝ちぬいた賢者は皆、「前進しているかどうか」――その一点を厳しく見つめた。「進まざるは退転」である。ここに信心の急所がある。信心をするということは、すなわち、広宣流布へ前進すること、行動することなのである。創価学会は、法のため、人のため、社会のために、前進しているから、功徳がある。喜びがある。生きがいがある。前進するから、勝利する。幸福になるのだ。いくら暇があっても、信心の活動を避けて、安逸に流されてしまえば、幸福の道はない。人間として堕落してしまう。堕落には幸福はない。
2  皆が創価家族、一体となって進め
 男性も女性も、年配者も若者も、あらゆる民衆が、手を携え、生き生きと輝く世界を――その理想を高らかに語いあげたのが、アメリカ・ルネサンスの詩人ホイットマンであった。彼の描いた夢を現実にしているのが、われら創価の前進である。
 ホイットマンは謳う。
  「おお汝、若きまた年上の娘よ! おお汝、母達と妻達よ!
  汝結束して動く隊伍の中で、汝は決して分離してはいけない。
  開拓者よ! おお開拓者よ!」(『ホイットマン詩集』白鳥省吾訳、彌生書房)
 太陽の光を浴びて、新しい世界に向かって、開拓者たちは進む。私たちにとって、太陽は御本尊である。妙法の光のもとで、皆が″創価家族″として、希望の新天地を目指して戦っていく。壮年部だけとか、青年部だけではない。″家族一体″となって戦う。それでこそ、詩人の歌に呼応して、勝利のリズムを奏でていける。
 ホイットマンは、こう語りかける。
  「若い者は美しい――しかも老いたる者は若い者より更に美しい」(同前)
 これぞ詩人の偉大なる眼である。
 尊き多宝会の友に、皆で拍手を送りたい。心からの感謝と賞讃を込めて!
 学会活動のなかで、私は、いつも、しみじみ思う。六十代、七十代のご婦人が健闘されている姿は、本当に美しい。仏法から見れば、信心している人は、皆、妙法の当体である。御書に「貴賤上下をえらばず南無妙法蓮華経と・となうるものは我が身宝塔にして我が身又多宝如来なり」と仰せのとおりである。広布へ戦う多宝会の皆さまの姿を、大聖人がご覧になられたならば、美しく、神々しく、見えるにちがいない。
3  自分自身に生きぬけ!
 過去を礼讃する人がいる。外観や表面だけを見る人がいる。人間を政治的に、集団としてしか見ない人がいる。
 しかし――ホイットマンは言う。
  「自分自身であることに、人間の偉大なる誇りがある」(『ホイットマン詩集』長沼重隆訳、白凰社)
 そのとおりである。自分は他人にはなれない。自分自身の中に、自分自身の生き方があり、使命がある。果たすべき仕事がある。仏法という宇宙の法則も、自分自身の生命の中にあるのだ。
 その自分自身を革命させ、向上させていくことだ。そこに勝利の歴史は生まれる。
 フランスの哲学者パスカルは、鋭い警句を残している。
 「死ぬときはひとりだ。だから、人は、自分がひとりであるように行動しなければならない。そんなときに、豪壮な大邸宅を、建てたりするなどするだろうか。ためらうことなく、真理を求めるにちがいない」(『パンセ』1、田辺保訳、『パスカル著作集』6所収、教文社)
 死という厳粛な事実を前にしたならば、どんな大邸宅も、むなしい。正しい人生であったかどうかを、振り返らざるを得ないであろう。要は、自分自身に生きぬくことである。

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