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日蓮大聖人・池田大作

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各部代表協議会 すばらしき人生を! 「対話」で心を結べ

2005.5.14 スピーチ(2005.4〜)(池田大作全集第98巻)

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1  青年は未来の希望
 「子供たちは、私たちの未来であり、希望です」(イスラエル・エプシュタイン『宋慶齢』下、久保田博子訳、サイマル出版会)
 こう強く訴えたのは、″中国の良心″と讃えられる宋慶齢そうけいれい女史(孫文そんぶん夫人)であった。
 学会に、おいても、未来部が宝である。青年部が希望である。
 宋女史は続けて、子どもたちへの教育の重要性に言及している。
 「子供たちにはもっとも貴重なものを与えなければなりません」
 「人類の知恵の宝庫に導く鍵を手渡さなければなりません」(同前)
 そのとおりである。「可能性の宝庫」の扉を開くを与えるのが教育である。牧口先生の主張とも共鳴する卓見である。
 「世界人権宣言」の起草に尽力した、アメリカの著名な社会活動家エレノア・ルーズベルト(アメリカ第三十二代大統領夫人)は言う。
 「人間の成長を助ける道は一つしかなくて、当人自身にすべてを任せることである」(『生きる姿勢について』佐藤佐智子・伊藤ゆり子訳、大和書房)
 何事も「押しつけ」では身につかない。子どもを信頼し、任せてみて、自立の芽が育ってくるのを待つことも大事である。
 ともあれ、五月は、若葉、青葉の季節である。伸びゆく未来部、青年部のようだ。何かと忙しい時期ではあるが、家庭にあっても、地域にあっても、大切な後継の若人の育成を、なにとぞ、よろしくお願いしたい。
2  きょうは、婦人部・女子部の人材グループである「大香会」、さらに「パレスグループ」の代表の皆さま方が集まってくださった。「創価の道」をまっすぐに歩み、「広布の城」を厳然と護ってくださる尊き功労に、心から感謝申し上げたい。
 さらに海外の同志の皆さま、本当にようこそ! 首都圏、また各部の代表の皆さまも、いつもいつもご苦労さまです。なお、本日は、遠く北海道から、はるばると、多くの同志が、お見えになり、創価の「師弟の殿堂」である東京戸田記念講堂を埋め尽くして、記念の大会を開催された。この五月三日を中心に、連日、まことに多くの同志が、全国各地から、おいでくださった。(学会本部への来館者数は史上最高を記録した)
 あらためて御礼申し上げるとともに、明年の五月三日へ向かって、全同志が、ますますご健康で、ご多幸で、福徳と栄光、勝利と繁栄の歴史を刻みゆかれることを、私は妻とともに真剣に祈っております。
 十四世紀のアラブの歴史家イブン=ハルドゥーンの言葉にこうある。
 「連帯意識は自己防衛や権力への対抗、自己擁護、目標追求への力をもたらす。これを失う者は誰も無気力で、これらのことを達成することはできない」(『歴史序説』1、森本公誠訳、岩波文庫)
 大事なのは、団結である。連帯である。そこから、すべてが始まる
3  まっすぐな心の人が尊い
 日蓮大聖人が佐渡に流罪されていた時のことである。幼子を抱えた一人の母が、はるばる鎌倉から大聖人のもとを訪れた。遠く離れた地から、険しい山々を越え、海を渡ってきたのである。その困難は、並大抵ではなかったであろう。大聖人は、その純真な信心と強き求道心を最大に讃え、この女性に「日妙聖人」の法号を贈っておられる。
 大聖人は文永九年(一二七二年)の五月、日妙聖人にあてた御手紙で、次のように仰せである。
 「法華経は『正直に方便を捨て』『皆是れ真実』『質直しちじきにして意は柔軟に(心がまっすぐで穏やかに)』『柔和質直なる者(穏やかで、まっすぐな人)』といって、あたかも弓の弦を張ったように正直で、また、墨縄すみなわ(直線を引くための道具)をうったようにまっすぐな心の人が信じる御経である。
 糞を栴檀と言い張っても糞には栴檀の香りはない。妄語(偽りの言葉)の者を不妄語であるといっても、妄語は不妄語とはならない」
 「この法華経こそ実語(真実の言葉)の中の実語である。実語である法華経は、正直の者が信じ、会得できるのである」(御書1217、通解)
 法華経は「真実の中の真実」の教えである。だからこそ、正直な、まっすぐな心で信じ、実践していくことが重要となる。反対に、心が曲がった人は、この信心を貫くことができない。ましてや卑劣な嘘つきは、清浄な仏法の世界にいることはできない。信頼の絆で結ばれた和合の世界において、そうした存在を絶対に許してはならない。
 釈尊の時代に、おいても、反逆者に共通する特徴は、「嘘つき」であることだった。
 御書では「提婆の大妄語」「瞿伽利くぎゃりの大誑言」「提婆の大妄語」「瞿伽利尊者くぎゃりそんじゃが虚誑罪」等と、提婆達多ら反逆者の大嘘が、厳しく断罪されている。そうした提婆・瞿伽利の流類ともいうべき大嘘つきが出現するのが、末法の濁世である。
 大聖人もまた、邪宗の坊主らの讒言によって、佐渡流罪や竜の口の法難などの大難に遭われた。多くの弟子が退転し、反逆する者もいた。
 そうしたなかにあって、「師弟の道」「真実の道」「正義の道」を、勇敢に、誠実に貫き通したのが日妙聖人である。
 大聖人は日妙聖人を、こう讃えておられる。
 「今、あなたは、実語の女性でいらっしゃるのであろう。
 まさに知るべきである。須弥山を頭にのせて大海を渡る人を見ることができたとしても、この女性を見ることはできない。砂を蒸して飯とする人を見ることができたとしても、この女性を見ることはできない。
 まさに知るべきである。釈迦仏、多宝仏、十方分身の諸仏、上行菩薩、無辺行菩薩等の大菩薩、大梵天王、帝釈天王、この女性を、影が身に添うように護られるであろう。四天王等が、この女性を、影が身に添うように護られるであろう。
 あなたは、日本第一の法華経の行者の女性である」(御書1217㌻、通解)
 この日妙聖人のごとく、清らかな信心を貫き、尊き妙法の大道を歩んでおられるのが、創価の婦人部、そして女子部の皆さまである。

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