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日蓮大聖人・池田大作

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関東会・東京会合同研修会(5) 人生は劇!皆に喜びを

2004.8.15 スピーチ(2004.1〜)(池田大作全集第96巻)

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1  励ましは「人を幸福にする」芸術
 ここ群馬多宝研修道場は、色とりどりの花で包まれている。同志の真心で輝いている。
 花は、それぞれに美しい。日蓮大聖人は教えてくださっている。
 「桜は桜、梅は梅、桃は桃、李は李と、おのおのの特質を改めることなく、そのままの姿で無作三身の仏であると開き見ていくのである」(御書784㌻、通解)
 人間も桜梅桃李だ。顔も、いろいろ。性格も、いろいろ。
 皆、違う。違うから、人間の世界はおもしろい。
 もしも皆が、何もかも同じだったら――なんと味気ない、また、恐ろしい世界であろうか。
 皆、自分にしかない使命がある。舞台がある。
 人生は劇である。
 自分らしく、名優のごとく、生き生きと、生きぬきたい。
 いつも笑顔で! 快活に! そうすれば、周囲も笑顔になる。
 そして聡明に語ることだ。口で、妙法を教え、人を仏にしていける。反対に、口で、人を地獄に堕とすこともある。
 励ましこそ、人を幸福にする芸術である。
 皆に喜びを与え、希望を贈りゆく一日一日であっていただきたい。
2  活字文化を復興
 活字文化の退廃が叫ばれて久しい。
 フランスの思想家モンテーニュが「魂はみたされればそれだけいっそうひろがる」(『エセー』2、荒木昭太郎訳、中央公論新社)と述べているが、「魂を満たす言葉」「希望を広げる哲学」を人々は求めている。
 激流のごとき社会を勝ち抜くカギは? 本当の幸せとは? 平和と人権への道は? 生老病死を乗り越えるには?
 これらに明快な答えを与える思想の泉が、日蓮大聖人の仏法である。それを伝えるのが、「聖教新聞」の使命である。
 われらには人間革命の哲学がある。体験があり、実証がある。教育と文化の広がりがある。世界に躍動するダイナミックな民衆運動がある。
 真実の言葉。正義の言葉。希望の言葉。心を結び、心を豊かにする言葉――そうした善の言葉を社会に広げたい。
 「聖教新聞」を通じて、人間主義の光を広げ、いちだんと活字文化を復興させてまいりたい。
3  立つべき時に立て! 勇敢に!
 立つべき時に立つかどうか。それで人間の真価は決まる。
 肩書でもない。立場でもない。大事なのは、苦難を恐れず、師と「不二の心」で立ち上がる勇気である。
 私は、若き日、体が弱かった。医師からは「三十歳までは生きられない」と言われていた。
 だから広布の戦いに殉じようと決めていた。
 その心を戸田先生は見抜かれて、「お前は死のうとしている。俺に命をくれようとしている。それは困る。お前は生きぬけ。俺の命と交換するんだ」と言われた。
 私は生きた。生きぬいてきた。
 師弟不二。これが創価の大道である。
 これまでも、学会が、三障四魔、三類の強敵と戦った時、一心不乱に祈りぬき、正義を叫びぬいたのは、私と不二の心で立ち上がった尊き無冠の学会員であった。
 勇敢なる庶民が、学会を支え、守り、今日の大発展を築いた。「師弟不二」の魂が、一切の障魔を打ち砕くのである。
 大聖人は女性門下の千日尼に仰せである。
 「法華経の師子王を持つ女性は、一切の地獄・餓鬼・畜生などの百獣に恐れることはない」(御書1316㌻、通解)
 「師子王の法」を持つ人は、「師子王の人生」を生きることができる。
 広宣流布のために戦う人は、だれよりも福運を積み、生命の永遠の王者と輝くのである。
 逆に、広布の人を妬み、いじめる人間は、無間地獄に堕ちて、なかなか人間に生まれてこられない姿が法華経に説かれている。(譬喩品、法華経一九九パ㌻)
 戸田先生は、そのことを、わかりやすく、一つの譬えとして、こう言われていた。
 来る日も来る日も列車の下敷きになっている″レール″が、逃げることもできず、踏みつけられるたびに、朝から晩まで、きしむ音をたてている――そんな苦しみではないだろうか、と。
 断じてそうならないよう、生命の悪の傾向性を打ち破るために、大聖人は「心こそ大切」と厳しく教えられた。
 仏法は勝負である。戦うなかに人間革命があり、広宣流布があるのである。

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