Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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二十一世紀女性研修会 人間革命の勝利の劇を

2003.8.21 スピーチ(2003.7〜)(池田大作全集第95巻)

前後
1  生きているかぎり前進
 アメリカで最も尊敬されている女性――その一人が、ローザ・パークスさんである。(=二〇〇五年十月逝去)
 キング博士とともに、公民権運動の最前線に立った。私もお会いし、深く敬愛している大切な友人である。
 パークスさんは語っている。
 「私が生きている限り、私が動ける限り、偏見や人種差別、人々を後退させる悪に対し戦い抜いてまいります」(「聖教新聞」一九九五年二月二十七日付)
 生きているかぎり、前進する。人間を差別し、民衆を見くだす邪悪は、絶対に許さない。この強き心が、民衆の世紀――二十一世紀を希望で照らす。
2  最も苦しんでいる民衆を、最高の仏の境涯にするのが、日蓮大聖人の仏法である。人間革命の運動である。
 大聖人みずから、ご自身のことを「民の子ども」(御書1332㌻、通解)と言われた。最下層の身分を意味する「施陀羅せんだらの子ども」(御書891㌻、通解)であると堂々と宣言されている。
 最も貧しく、最も虐げられてきた民衆が、最も偉大な仏になる。宇宙大の境涯を開く。常楽我浄の生命を輝かせる。それを大聖人は、わが身で示された。本当に、すごいことである。
3  荘厳なる師弟の道
 嵐にも毅然とそびえる人間王者――大聖人の闘争を思う時、私の胸には、恩師戸田先生の勇姿が浮かんでくる。
 私も妻も、三百六十五日、心に思うのは、戸田先生のことである。師匠のことだけである。
 私は、すべてをなげうって戸田先生に仕えた。何の逡巡もなかった。経済闘争を支え、渉外の矢面に立ち、折伏の指揮をとり、広布の文をつづった。それからくらべれば、今の青年部は、まだまだ力が出る。
 飛行機などで、ともに地方に向かう時のこと。先生は、いつも「何か話をしなさい」と言われる。
 出発する前に、必死で本を読んだ。何か価値あることをお伝えしようと、懸命に勉強した。
 先生が「聞きたいことがあったら、何でも聞きなさい」と言われることもあった。質問せずにいると怒られた。すべて指導者となるための薫陶であった。
 先生の事業が挫折し、多くの人間が卑劣な言葉を投げつけ、去っていくなか、私は一人、先生を支えた。
 何かあると、「大作に聞け。全部、大作に言ってある」と言われるのが常であった。
 戸田先生には私がいた。牧口先生には戸田先生がいた。
 戸田先生は牧口先生に対して、「あなたの慈悲の広大無辺は、わたくしを牢獄まで連れていってくださいました」(『戸田城聖全集』3)と感謝した。こんな言葉は言えるものではない。
 私は、牧口先生、戸田先生を世界に宣揚した。
 今や世界的な学会になった。これを見たとき、両先生は、どれほど喜ばれるだろう。それを思うだけで、私の心は躍る。

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