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日蓮大聖人・池田大作

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世界平和祈念勤行会 「我此土安穏」の幸福世界を

2002.9.8 スピーチ(2002.8〜)(池田大作全集第94巻)

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1  仏法は「人の振る舞い」の中に
 敬愛するSGIのわが同志を迎え、本部幹部会で忘れ得ぬ思い出を刻んだ。さらに、もう一度お会いして語りあいたいと思い、一切のスケジュールを変更し、勤行会に出席させていただいた。(拍手)
 今回の研修には、五十カ国・地域から若き二百人の広布のリーダーの皆さまが参加されている。遠来の労を、私は重ねてねぎらい、心から讃えたい。(拍手)
 釈尊の在世に、ソーナ・コーティカンナ(億耳)という人がいた。彼は、十大弟子の一人で、「論議第一」と謳われた迦旃延から仏法を学んだ。辺地にあって、真剣に法を求め、行学の二道に励んだ門下である。なんとしても釈尊に会い、直接、教えを聞きたい――そう願って、ソーナは長く危険な道のりを踏み越え、釈尊のもとを訪れた。
 釈尊は、真心あふれる、いたわりの言葉をかけながら、抱きかかえるようにソーナを迎えた。
 「旅は安全であったか。身体は疲れていないか」――そしてみずから心を配り、そばにいた阿難に命じ、休める場所をすぐに用意してあげた。
 翌朝、釈尊はソーナと語りあった。遠く離れた地で真剣に仏法を行ずるソーナのさまざまな苦労を、じっくりと聞いていった。夢にまで見た釈尊が、自分の話に耳をかたむけてくれる。それが、どれほどの驚きであり、喜びであったことか。
 釈尊は、教団の一律的な儀式が、彼の地域にそぐわない実情があることを聞くと、それを、あらためさせた。人々が、いちばん仏法を行じやすいように、的確に手を打ったのである。(増谷文雄『ブッダ・ゴータマの弟子たち』社会思想社、引用・参照)
2  御聖訓には「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞」と説かれている。仏法といっても、大切なのは、それを行ずる人間の「振る舞い」であり、「人間性」である。
 SGIは、これまで、一人一人を最大に大切にしてきた。各国の文化や伝統を尊重しつつ、社会と地域の繁栄に貢献してきた。「誠実一路」で前進してきた。
 だからこそ、世界百八十三カ国・地域にまで広がったのである。SGIは仏法の人間主義を体現した、最高の和合僧の団体なのである。
 それを妬んで、壊そうとした「破和合僧」の大悪人が日顕一派である。
 ともあれ、広宣流布のために、労苦を惜しまず来日された尊き皆さまを、釈尊も、そして日蓮大聖人も、いかばかりか讃嘆しておられることか。
 有名な「一生成仏抄」には、「皆我が一念に納めたる功徳善根なりと信心を取るべきなり」と仰せである。信心の一念から発した行動は、すべてが厳たる功徳善根となって、少しの無駄もなく自身の生命に積まれていくことを確信していただきたい。
3  世界から三百の名誉市民称号
 さてブラジルは、この九月七日に百八十周年の「独立記念日」を迎えられた。おめでとう!(拍手)
 わがSGIの音楽隊・鼓笛隊は、ブラジル各地で要請を受け、記念のパレードに出場し、大喝采を博している。ブラジルの同志に寄せられる社会からの共鳴は、大きく、深い。
 このたび、私たち夫婦は、皆さま方を代表してブラジルのサンセバスチャン・ダ・アモレイラ市から「名誉市民」の称号を謹んでお受けした。さらに私は、台湾の大渓鎮だいけんちんからも「名誉鎮民」の称号をお贈りいただいた。
 名誉市民は、それぞれの市が、最大の信頼をこめて授与くださる称号である。その深い意義は、時がたてばたつほど光り輝いていくにちがいない。
 この世界からの名誉市民の栄誉を、私は、軍国主義の日本と戦い、迫害された牧口、戸田両会長の「直弟子の第三代」として拝受してきた。あらゆる難を受けながら、これだけの栄光と勝利の実証を、世界に厳然と示すことができた。私たち夫婦は、この栄誉を、不二の後継の皆さま方と一緒に、先師と恩師へ捧げさせていただきたい。(拍手)

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