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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会 人材育成ヘリーダー自身が会って語れ!

2002.8.2 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

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1  「会うこと」が「育てること」
 この上半期、創価学会は同志の皆さまのお力で、史上最大の広宣流布の拡大を成し遂げた(拍手)。全同志の皆さまに心から御礼を申し上げたい。
 とともに今、この時に完璧に土台を仕上げておけば、学会は永遠に盤石である。日蓮大聖人の御遺命である広宣流布は、世界へ、世界へと進んでいく。
 その意味で、きょうは、広布の指導者である皆さま方と、永遠の発展のために、学会の根本精神を何点か確認しておきたい。
2  仏法のリーダーは、ともかく「人に会うこと」である。とくに、新しく入会された方々に、どんどん会っていただきたい。人間と人間の出会いのなかにこそ、仏法は脈動するからである。
 御書にも、「直接、会うこと」の大切さが種々、示されている。
 「人間対人間」のつながりを、どうつくるか。ここに発展のカギがある。あらゆる国家も、企業も、団体も、この一点に注目して、今、しのぎを削っている。
 それには「会う」以外にない。会ってこそ、人はつながる。心は結ばれる。人材も育っていく。
 学会は、一対一の膝づめで対話してきたからこそ、今日の世界的な発展がある。これが鉄則である。
 観念論や空想論ではない。戸田先生ご自身が、徹して会員と会われた。一人の人と会い、心から励まし、ともに広宣流布に進んでいく。その行動のなかにしか、創価の魂はないのである。
 わざわざ会いに来てくれれば、人は「自分を認めてくれた」と思う。「会えてうれしい」「あの人と一緒にがんばろう」となるものである。
 また、会合が終わっても、「一人で、さっさと帰る」のではなく(笑い)、帰る道々、後輩の話を聞いてあげることだ。会合で話せないことでも、一対一になれば話せることもあるだろう。
 一緒に語り、一緒に動くのが学会の根本精神である。策でも、方法でもない。
 いわんや青年部は、決して偉ぶってはいけない。真心こめて、後輩を大切にしていくことである。友に尽くしていくことである。
 仕事や家事で忙しい時もある。それでもなお、やりくりして、時間をつくって会っていく。それが慈悲である。仏の振る舞いに通ずる。これしか道はない。
 「人間対人間」のつながりが仏法の組織であり、広宣流布の組織なのである。それを失ったなら、組織は″お役所仕事″になってしまう。もはや仏法ではなくなってしまう。
3  御書根本が学会の魂
 「新会員の皆さんが、教学をしっかり学んでいくには、どうしたらいいか」と質問があった。
 いちばん大切なことは、まず幹部が、もう一回、真剣に御書を学んでいくことだ。幹部みずからが、御書を拝し、感激し、納得して、それを語っていくことである。
 焦点は幹部である。幹部が向上しなければ、後輩も魅力を感じるわけがない。「慣れ」に流され、教学を軽視するのは、増上慢である。
 「最近は、昔ほど教学を勉強していないのではないか」と憂える声もあった。
 御書根本が学会の魂である。この誉れの伝統を忘れてはならない。
 中国の古典に、「まことに日に新たに、日日に新たに、又日に新たなれ」(『大学・中庸』金谷治訳注、岩波文庫)
 この言葉は、牧口先生が座右の銘にされていた一つである。
 社会も日々、向上している。戦いである。惰性は、敗北の道である。組織に巣くう「官僚主義」こそ諸悪の根源である。
 形式ではない。リーダーは責任職である。たとえば、列車の運転士は、たくさんの乗客の命を預かっている。いざ出発したら最後まで、命がけで乗客を守る責任がある。それなのに、運転士が何もせず、景色ばかり見ていたら、いったい、どうなるか。
 運転士がリーダーである。組織は列車である。運転士が神経を張りめぐらせてこそ、列車は順調に目的地へ進んでいく。まずリーダーが立ち上がることである。
 きょう、この会議に集った皆さまから、行動を開始していただきたい。
 座談会に出る場合も、幹部は、責任をもって、広宣流布のため、令法久住のために、目の前にいる一人一人を育てていくことだ。将来、大成長して、何百人、何千人にも通じる使命の「一人」と信じて、全魂の励ましを送っていくことだ。

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