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日蓮大聖人・池田大作

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群馬最高協議会 組織は「信心の向上」の軌道

2001.8.28 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

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1  深き哲学を持った民衆のスクラムが重要
 二十一世紀は、民衆が主役となって躍り出る時代である。群馬が、その先頭を切っていただきたい。
 フランスの文豪、ロマン・ロランは言った。
 「祖国の権利の上に人間精神の権利がある」(「戦いを越えて」宮本正清訳、『ロマン・ロラン全集』18所収、みすず書房)
 アメリカの第三代大統領、ジェファソンも述べている。
 「政治は、いかなる形態におけるものにせよ、これを人民の支配者だけに任せきるときは、堕落する。ゆえに、人民こそは、政治の確実、安全な保管人として、唯一のものなのである」(「ヴァジニア覚書」松本重治・日高明三訳、『世界の名著』33所収、中央公論社)
 「政治に対する影響力、支配力というものは、ひろくすべての人民の間に分かたれねばならない」(同前)
 これが民主主義の要諦である。ゆえに、深き哲学をもった民衆のスクラムが、ますます重要なのである。
 三年ぶりに、ここ「はるな平和墓苑」を訪問することができた。群馬をはじめ、全国・全世界の功労者、ならびに全同志の先祖代々の追善を懇ろにさせていただいた。
 また、「史上最高の拡大」を飾った群馬の皆さまの健闘を、私は、あらためて讃えたい。墓苑に近い伊香保町の、目を見張る奮闘ぶりも、よくうかがっている。
2  日蓮大聖人の仏法を実践する、わが創価学会の組織は、初代牧国会長以来、尊き「信心の向上」のためにある。
 かりに、信仰の世界が、一人だけで、勝手気ままにできる世界であれば、一見、いいように思えるかもしれない。しかし、それでは結局、わがままになり、悪縁に紛動されて、迷走してしまうものだ。
 それでは、「自由」のように見えても、真の「生命の自由」の境涯には、決して到達できない。
 御聖訓には、こう仰せである。
 「木を植える場合には、大風が吹いたとしても、強い支えがあれば倒れない。もともと生えていた木であっても、根が弱いものは倒れてしまう。たとえ、ふがいない者であっても、助ける者が強ければ、倒れない。少々強い者であっても、独りであれば、悪い道では倒れてしまう」(御書1468㌻、通解)と。
3  恩師は「戸田の命よりも大切な学会の組織」と
 ここに、組織が生まれる必要性がある。
 組織は、邪悪を防ぐ壁となる。
 また組織とは、確かな目標に向かって、まっすぐに走り、たがいに切磋琢磨しながら向上していくための「正しい軌道」を意味する。これが、組織が重要となるゆえんである。どの社会であれ、どの分野であれ、組織が存在する理由も、ここにある。
 なかんずく、恩師が「戸田の命よりも大切」と言われた創価学会の組織である。決して、派閥や信心利用、権威主義などの根本的な過ちがないよう、よくよく、心していかねばならない。
 将来のために、あえて申し上げておきたい。
 まことしやかな噂をささやかれ、事実無根の噂で苦しめられる――そういうことが起きたとしても、少しも動揺してはならない。それでは、自分が損をする。不動の精神で、毅然と広布に戦っていけばよいのである。
 大聖人は、弟子の四条金吾が、悪意の議言で苦しめられたとき、「妬む人間の作りごとでありましょう」(御書1157㌻、通解)と記述され、「少しも、へつらわずに振る舞い、語っていきなさい」(御書1164㌻、通解)と励ましておられる。
 いつの時代であれ、事実無根の噂をまいた本人は、いずれ、厳しい仏罰を受ける。
 皆さまご存じのとおり、ここ群馬には、作り話で同志をだました人間がいた。(逮捕され、懲役刑に服している)
 もし、事実無根の噂で苦しむ方がいれば、学会本部に遠慮なく言ってきていただきたい。
 また、仏意仏勅の組織にあって、「異体同心の団結」を崩す人間は、厳格に対処していくのは当然である。これが、牧口先生、戸田先生の時代からの伝統精神であるからだ。

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