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日蓮大聖人・池田大作

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長野代表協議会 「あたたかい言葉」「励ましの声」を

2001.8.24 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

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1  戦いを続けるならば必ず花が咲く
 「八・二四」を記念し、スピーチを贈らせていただきたい。
 世界の知性との私の対談集も、まもなく三十点を数えようとしている。
 フランスの行動する文化人アンドレ・マルロー氏との対談も忘れがたい。(『人間戟舘と人間の条件』、本全集第4巻収録)マルロー氏との対談でも、またアメリカのキッシンジヤー博士との対談でも話題となった人物が、フランスのド・ゴール大統領であった。ナテスと戦った大統領。彼が座右の銘とした「ハムレット」(シェークスピア)からの言葉を信州の皆さまに贈りたい。
 「偉大であること、それは偉大な闘いを続けることだ」(G・ボヌール『ド・ゴール』宗左近訳、角川文庫)
 どんなに大変であっても、戦いをやめない。今いるその場に、がっちりと「根」を張ることだ。たとえ、″冬″のように厳しく思えても、やがて必ず″春″が来る。必ず花が咲く。実を結ぶ。これが仏法の偉大な法則である。
 新しい戦いに打って出る将軍を、アメリカのリンカーン大統領が励ました言葉に、こうある。
 「しりごみしない者だけが勝利を手にすることができる」「まず、挑戦してみることだ。挑戦なくして、成功は決してありえないのだから」(ドナルド・フィリップス『部下と現場に出よ、生死を共にせよ』鈴村靖爾訳、ダイヤモンド社)
 そして詩人ホイットマンの言葉も味わい深い。民主主義の未来のために何が大事か。それは「民衆の中に完全な人間をたくさん作り出すことであり、さらに健全で、全面的に普及するような信仰心が現われることだと思う」。(『民主主義の展望』佐渡谷重信訳、講談社)
 これこそ、創価の民衆運動である。
2  きよう、全米角界の大きな期待と注目のなか、アメリカ創価大学オレンジ郡キャンパスの入学式を盛大に迎えることができ、私は感無量である。
 牧口先生、戸田先生が開かれた「創価の人間教育」への関心も、さらに高まっている。
 この秋には、教育に関する私の提言や発言などをまとめた英文書籍が発刊の予定である。タイトルは『創価教育――教師、学生、両親に贈る仏法からの視点』。
 発刊にあたり、名門ウェルズリー大学のカザンジン学部長が、友情と真心あふれる序文を寄せてくださった。カザンジン学部長は、同大学を中心に全米三百五十大学が進める「教育変革プロジェクト」を創設し、教育改革へ真摯に取り組んでおられる。
3  創価教育は世界の希望
 『創価教育』の序文に、学部長は、こうつづられた。
 「健全で平和な社会をめざすうえで、″教育の不可欠な役割を見直そう″との新しい教育運動が高まってきています。
 異なる山頂から流れてきた水流は、やがて一つに合流します。それと同じように、異なる淵源を持ち、異なる文化のなかで高まってきた世界の教育運動の流れが、とくに最近、合流して一つの″河″を形成するまでに水かさを増しています。それは、個人に自立の力をあたえ、社会を形成しゆく教育の役割について、新たなビジョンの実現を約束する地球規模の運動です。そして、この教育活動の重要な一つの流れが、池田大作氏が日本で推進し、さらには、その知恵を世界に発信する創価教育運動なのです」と。
 カザンジン学部長は、アメリカ創価大学の理想と教育理念に深く共鳴し、その未来に限りない期待を寄せてくださっている。
 (学部長は序文で、こうも述べている。
 「〈以前、北京大学での講演を読んで以来〉私が感じてきたことは、『池田氏の著作は、偉大な知恵の源泉であり、それを読んだ世界中の人々は、みずからの行動基盤となる価値観を検証するよう迫られる』ということです」
 「『教育における正義と人間的な価値の追求』『教育における創造性』『世界市民の創出のための教育』といった分野での池田氏の主張は、全世界の教育者の間で見られる哲学的、また現実的な教育論の主たる流れと響きあうものであります。これまでの歴史上の哲学者、詩人の言葉を網羅した池田氏の言葉は、教育が″人間を解放する力″であるとする旧来の教育観を現代的に展開し、新しい生命を吹きこむものであります」
 「今日、人間社会で起こっている課題に、より敏感に対応していける教育制度への転換をめざすならば、池田氏のような、世界的な、知恵ある人の声に耳をかたむけなければなりません。そうすることによってのみ、私たちは、おのおのの地域社会で、″教育改革のための地球的規模の運動″を現実化できるのです」)
 創価教育は世界の希望である。
 牧口先生、戸田先生を源流とする創価の理念が、いよいよ、二十一世紀の世界の舞台で新たな教育ルネサンスを開花させ始めた。
 私たちは、地域から世界へ、また、世界から地域へ、壮大なる人材育成、人間教育の大運動を進めてまいりたい。

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