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日蓮大聖人・池田大作

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群馬代表研修会 われらは広布の「希望王」

2001.8.13 スピーチ(2001.8〜)(池田大作全集第93巻)

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1  正義の誓いに生きる人生は光る
 「心こそ大切」である。「どこまでも学会とともに」進みゆく心。
 「虚栄のため」「世間体のため」「自分一人のため」ではなく、「友のため」「世界のため」「広宣流布のため」に、わが人生を捧げゆく心。
 いかなる権威・権力の迫害も恐れず、ひとたび決めた正義の誓いを、生涯、貫きゆく心。この心で生きぬく人生が光る。永遠の勝利へ、見事なる総仕上げをしていっていただきたい。
 ここ群馬の草津は、ドイツと交流が深い。
 ドイツの大詩人ヘルダーリンは謳った。
 「すべては根抵から/一新されねばならない。人間性を根として、そこから新しい世界が芽吹かなければならなど(『ヘルダーリン』上、手塚富雄訳、中央公論社)
 仏法の人間主義をもって、精神の大地を耕し、心の滋養を注ぎながら、人間性豊かな新しい世界を建設しているのが、われらの広宣流布の大哲学運動である。
 群馬の尊き同志の皆さま、偉大なる勝利の前進、おめでとう!
 今年は、戸田先生が群馬、栃木に歴史的な戦後初の地方折伏の歩みを刻み、広宣流布の拡大の第一波を起こされてから五十五周年。誇り高き、わが群馬の同志は、この佳節を見事なる広宣流布の拡大をもって飾られた。私は、心から讃嘆申し上げたい。
 群馬多宝研修道場は開館八周年を迎えた。
 整備し荘厳してくださっている「守る会」をはじめ、地域の尊き皆さま方に厚く御礼申し上げたい。研修会で多くの方々がお世話になり、感謝にたえない。また、役員の皆さまにも、本当にありがとうと申し上げたい。
 うれしいことに、来る年、来る年、草津の発展はめざましい。地域の有力者の方々が深い理解と信頼を寄せてくださっていることも、よくうかがっている。
 文化の薫り高い「国際音楽都市」として脚光をあびていることも有名である。民音(民主音楽協会)も応援している。(「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」に民音が協賛)
2  宝塔はわが生命
 七年前、私は、「群馬の草津」と、関西の「滋賀の草津」の交流を提案させていただいた。(東西・草津交流座談会が実現。これまで相互に約百二十人の友が往来した)
 その後、行政のレベルでの草津町(群馬)と草津市(滋賀)との交流も始まり、大きな成果を上げている。近年、関西方面から草津への旅行客もふえているとのニュースもうかがい、本当にうれしく思う。群馬の草津は、一九〇〇年(明治三十三年)に町制がスタート。恩師戸田先生と″同じ年齢″の町である。
 私が小学生のとき、担任の檜山先生が日本地図の中央部を指しながら、「ここは草津という場所だよ」と教えてくださった。そのことが、今もって心に焼きついている。
 愛する「文化」と「自然」と「健康」の都・草津の二十一世紀の大発展を、私たちは心から祈り、そのために尽力してまいりたい。
 この研修道場が名前に冠している「多宝」――法華経に説かれる多宝如来の宝塔について、日蓮大聖人は仰せである。
 「末法に入って法華経(御本尊)を受持する男女の姿よりほかには宝塔はない。もし、そうであれば、(立場が)貴いとか賤しいとか、上とか下とかは無関係に、すべて、南無妙法蓮華経と唱える者は、わが身が宝塔であり、また、わが身が多宝如来である。妙法蓮華経よりほかに、宝塔はない」(御書1304㌻、通解)
 「多宝如来の宝塔を供養されるかと思えば、そうではない。あなた(阿仏房)は、わが身を供養しておられる。わが身がまた三身即一身の本覚の仏なのである。このように信じて、南無妙法蓮華経と唱えていきなさい。その場所が、そのまま、宝塔の場所なのである」(同㌻、通解)
 法華経に説かれる壮大なスケールの荘厳なる多宝の宝塔とは何か。それは、御本尊を信受し、妙法を唱え、妙法を弘めゆく人の生命それ自体であるとの仰せである。広布へ戦う皆さま自身が、妙法の当体であり、宝塔なのである。
 ゆえに、尊貴なる皆さまをいじめたり、迫害すれば、峻厳なる仏罰を受けないわけがない。そして、わが尊き同志が活躍し、広宣流布の連帯を広げゆく天地は、生命の宝塔が林立する寂光土として、必ず栄え、輝いていく。これが、大聖人の絶対の御約束なのである。
3  キューバ独立の父マルティ″わが人生はすべて師のおかげ″
 ここ群馬での研修中、一冊の真新しい本が届いた。″キューバ独立の英雄″ホセ・マルティ(一八五三年〜九五年)についての対談集『カリブの太陽 正義の詩』(本全集第110巻収録)である。
 これは私が、マルティ研究の権威である「ホセ・マルティ研究所」所長のヴィティエール博士とともに、マセティの魅力あふれる人間像と、崇高なる″殉難″の生涯をめぐって語りあったものである。
 これまでもスピーチしてきたが、ホセ・マルティは、詩人、ジャーナリスト、教育者等として、多彩な能力を発揮してきた。世界史に輝く偉人であり、文化の巨人である。
 (マルティをはじめ、ポーランドの天文学者コペルニクス、フランスの作家ラブレー、中国の詩人・屈原を、歴史上の「四大文化人」として、たたえた集いもあった)
 五年前(一九九六年〈平成八年〉)、私は、キューバを代表する国立ハバナ大学から「名誉文学博士号」を拝受したが、その記念講演でも、マルティについて論及した。
 群馬も雷が有名だが、その厳粛な式典が始まるやいなや、壮麗な壁画に彩られた講堂は、沛然たる雨に包まれた。講演の前には、雷鳴が轟きわたった。
 私は、講演の冒頭、申し上げた。「雷鳴――何とすばらしき天の音楽でありましょう。『平和の勝利』への人類の大行進を、天が祝福してくれている『ドラムの響き』です。『大交響楽』です」と。

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